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小林よしのり
2016.10.29 03:10日々の出来事

三笠宮崇仁親王殿下のご冥福を祈る


三笠宮崇仁親王殿下が薨去された。

謹んでご冥福を祈る。

 

産経新聞の「産経抄」が二度にわたって三笠宮家は「男系派」

だったと書いている。

当たり前である。

三笠宮家は皇室の存在そのものに疑問を持っている人たち

なのだから。

 

皇位継承問題では、天皇陛下の意見が一番大事であるが、

陛下の意見を聞いて、政府が動くと憲法違反になる恐れがあり、

他の皇族のようには堂々と意見表明が出来ない。

 

陛下が意見を言えないのに、三笠宮家だけが「男系」を主張

するのはルール違反だとわしは思う。

 

実は天皇陛下が「女系公認」だからこそ、小泉政権でも、

野田政権でも、その方向で動いてきただけだ。

天皇陛下の意見に真っ向から反対したのは、安倍政権だけ

である。

 

ならば産経新聞よ、三笠宮崇仁殿下がいわゆる「南京虐殺」に

関して、「1人でも被害者がいたら南京虐殺はあった」と言って

いたのは、どう考えるのだ?

わしは、それは無茶苦茶な意見だと考える。

 

ならば産経新聞よ、三笠宮崇仁殿下が紀元節復活に反対した

ことはどう考えるのだ?

「建国記念の日」は廃止するか?

三笠宮崇仁殿下に、学術的な立場から著書を送り、「諫言」を

したのが田中卓先生である。

これ以降、殿下は沈黙を守った。

 

その田中卓先生は皇位継承問題に関して、「女系も公認」の

立場をとっている。

リアリズムで考えて、側室なしの男系固執は不可能であり、

歴史学的に見て男系固執はシナ文化の影響に過ぎないからだ。

そして何より、天皇陛下に対して「恋闕」の情を持っている

からだろう。

 

産経新聞は三笠宮崇仁親王殿下の方に「恋闕」の情を持って

いるのか?

ならば南京虐殺を認めて、「建国記念の日」にも反対せよ!

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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