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小林よしのり
2016.8.20 15:27皇統問題

池上彰の番組でエセ遺伝学を使うな


池上彰の番組で、「天皇は神武天皇以来、男系で続いてきた」と

説明していたが、わしはこの説明を常識のようにテレビで使う

のは、おかしいと思っている。

すでに男系主義者のプロパガンダに洗脳されている。

 

ならば言うが、神武天皇は実在するのか?

池上彰やテレビ関係者は、神武天皇の実在を証明できるのか?

神武天皇の実在を証明できるのは田中卓先生しかいないが、

田中先生の意見を聞きに行ったのか?

 

かつては、神武天皇は実在しないというのが、戦後日本の常識

だったはずなのに、今ではテレビで堂々と「神武天皇以来、

天皇は男系で続いてきた」と平然と言っている。

いつから、なぜ、そうなったのか?

 

ニコ生で討論したときも、わしより若い学者・本郷和人氏が

「天皇は男系血脈、女性天皇は中継ぎ」と断言するのを見て、

唖然とした。

もっと若い宗教学者も、史料批判なく、漠然と男系を信じていた

ので、まったく日本の知性はどうなっているのかと驚く。

 

男系血脈(Y染色体)を言うのならば、神武天皇以前はどうなる

のだ?

人類限定なら類人猿に繋がっていくが、それでいいのか?

 

「神武天皇以来、天皇は男系で続いてきた」と、まるで常識の

ように言う連中が、実は根拠など誰も知らず、男系固執派の

プロパガンダを妄信してしまっただけなのだ。

 

男系主義者のエセ遺伝学で皇統を論じること自体がくだらない

のだ。

まったく唯物論者ばっかりだな。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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