長谷川三千子さんに『民主主義という病い』を送ったら、
幻冬舎の担当氏に電話がかかってきたらしい。
礼状を出したいからということだが、その際、巻末の参考文献に
自分の著書がないのは、わしが安倍シンパの長谷川さんを批判
しているからかと尋ねられたという。
しまった―――――っ!
そうではないのだ。
長谷川さんの『民主主義とは何なのか』はかなり昔、読んでいて、
それはもうわしの教養として身に付いたものだと思っていたので、
今回の『民主主義という病い』を描く上では、読み返すことを
しなかったのだ。
参考文献は、直接、作品中で引用したもの、描くにあたって、
机に積み重ねたものを、最後にざっと書き写したのである。
けれども、長谷川さんの本も、過去に読んで影響も受けているの
だから、参考文献に書いておけばよかった。
参考文献って難しいんだよね。
引用してない本でも、かつて読んだ本ってあるし、机周りに
置いておいたはずなのになくなっていて、書いてない本もあるし。
あっちの部屋にあったり、こっちの部屋にあったりするから、
誰かがわしが読んだ本を片っ端から記録しておいてくれればいい
だろうけど。
整理整頓は大嫌いだし、本当に困る。
長谷川さんは、三分の一読んだところで、ひじょうに面白いと
言ってくださってるそうだ。
三分の一ってどの辺までだろうと、ペラペラめくりながら流し
読みしていたら、「すんげえ面白いな」と思ったのだが、同時に
こうも思った。
「これって一般人には難しすぎたわい」