ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2016.5.29 01:20日々の出来事

描きたい作品を描くには


今わしは『おぼっちゃまくん』の製作に夢中だが、

『ゴー宣Special』の方も挑戦したいテーマが今現在、

2本ある。

 

1本は『民主主義という病い』のように、かなりの本を

読まねばならないのだが、今の日本に必要なテーマだ。

 

2本目は世界に発信したいくらいの大テーマで、

読書だけでなく、取材も必要になる。

これをやるには1年間くらい必要だろう。

つまり1年間、先行投資で給料・ボーナスを払い続け、

仕事の経費も出していかねばならないので、

出版して売れなきゃ大赤字になる危険性がある。

 

一番いいのは『民主主義という病い』か『おぼっちゃまくん』

が売れてくれることだ。

この2冊で資金を貯められれば、一年がかりの大作に

挑戦できる。

 

作家として、経営者として、戦略的に考えなければならない

ことはある。

描きたいことを、ただほいほいと描いていけるわけではない。

小説家なら印税は自分一人のものだろうが、漫画家はスタッフ

の人件費と仕事場の経費で、印税はあっという間に消えていく。

桁が違うのだ。

 

会社を運営し、スタッフの将来も考え、描きたい作品を制作する、

それは勇気とバランス感覚が共に必要なのだが、

分からんだろうね、きっと。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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