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高森明勅
2016.5.24 06:50

保守メディアは「自主防衛」が嫌い?

産経新聞(5月24日付)に「日米同盟が消える日(上)」
という記事が載った。

米共和党大統領候補、トランプ氏の安全保障を巡る発言をうけて、
日米同盟が消えたら自主防衛は無理だし一大事、と。

どうして自主防衛が日米同盟解体“後”の選択肢として「しか」
語られないのか。

アメリカの衰退は前から明らかだし、財政上の理由と東アジアでの
軍事的優位性の後退により(
先制攻撃からのアウトレンジを確保する為
に)
在日米軍撤退の可能性は、とっくに指摘されていた。

にも拘らず、左翼は護憲のアホダラ経を唱え続け、
保守系論者も自主防衛は困難という議論ばかり繰り返して来た。

それでは、アメリカが益々嫌気がさしても、やむを得ないだろう。

記事中、以前、
日米同盟解体に伴って自主防衛に踏み切った場合の
経費を試算して
、「22兆2661億から23兆7661億円」との
結論を出した、防衛大学校教授の武田康裕氏の発言がある。

問題は金額の多寡ではない。いくらコストを費やして自主防衛に
踏み切っても、
結局は日米同盟と同じ水準の安全を享受することは
できないという
ことだ」と。

だが何故、日米同盟と自主防衛を「二者択一」で考えるのか。

アメリカは勿論、日米同盟の一方の当事者。

そのアメリカは自主防衛ができていないのか
全世界の軍事費の総額の半分以上を1国で注ぎ込んでいるのに!)

それとも、アメリカでは自主防衛と日米同盟は両立可能で、
日本の場合“だけ”は不可能、と断定する合理的な根拠があるのか。

そんなもの、ある訳がない。

自主防衛を前提に、防衛力の一層の強化やその他、
自国の国益の為に、
これまでの事実上の属国関係を解消する形で、
日米同盟をより「進化」
させて行けば良い(隷属から真の同盟へ)
だけの話。

トランプ氏の存在は、国防面で惰眠を貪って来た戦後日本にとって、
遅れ馳せの覚醒を促す、得難い触媒とも言えよう。

この記事では日本が核武装を選択すると、直ちに
北朝鮮のような国際的孤立や制裁」が待ち受けていると予測する。

言い古された恫喝。

だが、ロシア・中国・北朝鮮という“野蛮な”核保有国に囲まれた、
「被爆国」
日本の危機的状況をいつまでも放置するような、機能不全の
NPT体制の見直しをわが国が提起しても、
一方的に非難される道理は
ない。

或いは「韓国などで『核ドミノ』が始まり、日本の安全保障環境は
むしろ悪化しかねない」とも。

中国や北朝鮮
が“既に”核武装をしているのに、それに対抗して韓国が
核武装したら、
どうして日本の安全保障環境がより「悪化」するのか。

どうやら産経新聞は、
事態がここまで来ても自主防衛が嫌いらしい。

アメリカが弱体化すればするほど、依存を深める政府の姿勢と、
歩調を合わせたいのか。

憲法改正は、主に自主防衛の為と理解していたが、そうではなかった
のだろうか。

ならば一体、何の為に?

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「言論の自由と潔癖王国」

平成28年6月5日(日)午後1時 から
『人事労務会館』 にて開催します。

「人事労務会館」
(住所:東京都品川区大崎2-4-3 )は、
JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン・りんかい線
『大崎駅』 の 北改札口 を出て左へ、
「西口」 側の左階段を降りて、徒歩3分です。

毎回、会場の場所が分からず迷われる方が、多くいらっしゃいます。

人事労務会館のHPにて、場所をよくご確認の上、ご来場下さい絵文字:重要
(HP掲載の、駅から会場までの地図を印刷し、持参されることをオススメします )

詳しくは、 “ こちら ” でどうぞ。

65日(日曜)の「ゴー宣道場」は、

『言論の自由と潔癖王国』というテーマで

開催する。

 

報道の自由度ランキングで日本が72位という
外国人の
評価をどこまで信じるかは別として、
やはり日本の報道の
自由度は低下しているのではないか?

単に安倍政権が気に入らない左翼リベラル派の
偏見から
ではなく、保守としてわしは現在の報道に
警戒心を抱いている。

質の悪い自称保守やネトウヨ連中は、安倍政権なら
全権委任
もアリという自堕落だが、我々はそのような
「一身独立」の
精神のない国民ではいけない。

SAPIO」で田原総一朗氏と、この件で議論したが、
なにしろ
SAPIO」の記事は圧縮されていて
インパクトが薄かった。

そこで感じたわしの見解も、どこかで明らかにせねば
と考えて
いたので、「ゴー宣道場」で話してみたいと思う。

高市総務相の「電波停止発言」に抗議した、
田原・岸井・鳥越・
金平・大谷・青木らの記者会見
にも残る違和感は何なのか?


はたして「政権の圧力」が問題なのか、

「メディアの自己規制」が問題なのか?

これに明快に答えた知識人は未だ現れていない。

「言論・表現・報道の自由」と、国民生活には
どのような
関連があるのか?

日本の民主制にとって、根本的な問題である。

さらに最近のSNSの浸透によって、日清カップヌードル
CMが中止に追い込まれたり、不倫バッシングが
大流行し
始めたり、熊本大地震の渦中で、
異様なまでの差別デマや
「不謹慎狩り」が流行る
風潮の根源に何があるのか?

日本に「潔癖王」が増えすぎて、「潔癖王国」に
なりつつ
あるこの状況を、客観的に分析して
おかねばならない。

「言論の自由」を巡る、権力VSジャーナリズムの対立と、

「潔癖王国」の間に通底するものは何か?

次回「ゴー宣道場」は混乱を極める現代の言論状況に

一石を投じるものとなるだろう。

締め切りは525日だ。どしどし参加せよ!

当日、道場の入場料は、お一人様1000円です。


参加ご希望の方は、このweb上の申し込みフォームから申し込み可能です
絵文字:重要絵文字:パソコン

上 ↑ のメニュー「道場参加申し込み」もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)
クリックして、申し込みページにお進み下さい絵文字:よろしくお願いします
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい絵文字:重要絵文字:メール

お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に「申し込み確認メール」が届きますので、
ご記入内容に間違いがないか、よくご確認下さい。

※「申し込み確認メール」が届かない方は、以下のような原因が考えられます。

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reply@gosen-dojo.com」からのメールを受信できるよう再設定をお願い致します。

「申し込み確認メール」が届かない場合、当選メールも届かない可能性がありますので、
ご注意ください絵文字:重要


申し込み〆切後、当選された方にのみ「当選メール」を送らせて頂きます。

当選された方は、道場当日、
その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。
プリントアウトができない方は、当選メールの受信が確認できるもの
(携帯電話、タブレット等)をお持ちの上、ご来場ください。

 道場参加申し込みフォーム

応募〆切 は 平成28年5/25(水) です。

当選通知の送付は、応募〆切後になりますので、しばらくお待ち下さい絵文字:よろしくお願いします

皆様からの多数のご応募、お待ちしております絵文字:重要絵文字:晴れ

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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