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小林よしのり
2016.4.15 00:25日々の出来事

科学VS自然の勝者は?


熊本の震度7、一夜明けたら被害の凄さが分かってくる。

いつも思うのだが、まず帰宅できなくなるのは辛いな。

夏の暑い日や冬の寒い日、雨や雪の日に大地震が起きて、

帰宅できなくなるのは厳しい。

家に帰りさえすれば何とかなるのだが。

 

しかし熊本城があんな惨状だとは驚いた。

一昨年だったか、天守閣まで上るのが相当大変な城だった

という記憶は、わしの足腰が弱り過ぎてたからだ。

天守閣に上ってるときに大地震が来なくて良かった。

 

東日本大震災ほどの惨状じゃなさそうなのが救いだが、

日本はやっぱり地震の頻度が高い国であって、もっと

巨大な地震がいつ来てもおかしくない。

南海トラフ大地震が来る確率も高いだろうし、そのときは

巨大な津波の被害がまた出るだろう。

 

東日本はもうしばらく安全かと思っていたら、大震災で

沈下した地盤が、震災直後より40センチも隆起している

らしい。

漁師が魚の水揚げに支障が出るくらい、港の地盤隆起が

続いているという。

東北でまた再びという事態もあり得る。

 

もちろん関東大震災はいつ起こってもおかしくないし、

活断層は日本国中に無数に走っている。

活断層でしわくちゃな国、常に危険と隣り合わせの国、

それが日本だ。

 

地震の被害の心配だけでも大変なのに、地震のたびに

原発はどうなってる?と心配するのも、うんざりだ。

いくら近代化しても、いくら科学が進歩しても、

この熊本地震ですら予知できなかった。

科学VS自然なら、やっぱり自然が圧勝だな。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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