ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2016.1.3 15:09日々の出来事

権力になびく世の中と戦う


スペシャル本のシナリオを一本完成させ、眼鏡を買いに

行って、夜景を見ながらステーキを食い、あとは黙々と

本を読んでいる。

 

家族がいない者にとっては、正月って実に退屈だ。

一年中、3食作らねばならぬ妻の家事の負担を、正月くらい

なくしてやらねばならぬからホテルに泊まるが、なにしろ

ホテルには自宅にある膨大な本がない。

 

姿勢の崩れない仕事用の机と椅子もなく、必要な本を選ぶ

書棚もなく、気分の向くDVDを見て寝ることもできない。

 

子供や親戚がいて、正月気分というものが味わえるのだろう。

小林家の古い家族アルバムの中に、父が獅子舞の中から

顔を出して笑っていて、その前で幼児のわしが泣いていた

写真があった。

昔は正月に獅子舞がやってきたりしたのだが、そんな風習は

よほど田舎に行かなければ残ってないだろう。

 

獅子舞が来る正月から、都心の高級ホテルで読書に耽る

正月へ、時代は目くるめく激変したが、豊かさは昔の方が

あったのかもしれない。

 

だが、実は懐かしんでもいない。

個人主義で戦うことを選んだのだから。

 

今年は「朝ナマ」の企みのせいで、権力に対する闘争心が

燃え盛ってむずむずしている。

権力になびく連中ばかりのこの国で、わしくらいは戦わねば

全体主義が完成する。

今年も面白そうじゃないか。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

次回の開催予定

第119回

第119回 令和6年 11/2 SAT
14:00~17:00

テーマ: ゴー宣DOJO in広島「原爆の悲惨さはなぜ伝わらないのか?」

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