ゴー宣DOJO

BLOGブログ
切通理作
2015.11.30 01:44

パンツをかぶった道徳

次回道場、当日基調講演的トークをする側としては、
当日例に出す「身近な所から考えるトーク」の実例をあまりばらしてしまう
わけにもいかず、非常にブログが書きにくい立場にある私ですが、
本日は応募しめきり日として、
最後の一押しコラムを書きに参上しました。

 

当日は、ちょっと目をそむけたくなる、
耳を塞ぎたくなる反道徳的な話題が出ると思いますので、
御容赦くださればと思います。

 

とはいえ、ここではやはり直接テーマに踏み込む事は書きにくいため、
あえて湾曲して、
小林さんが宮台真司さん、東浩紀さんと出した対談本『戦争する国の道徳』から、
題名通りの「道徳」が語られている部分に注目してみたいと思います。

 

そう思って、一度読んで付箋を貼った部分を読み返してみたら、
この本の中で、もっとも道徳について熱く強く語っているのは、
意外にも、小林さんではなく、宮台さんでした。

 

かつてゴー宣の登場人物として、
頭の上にパンツを被っていた宮台さんですが、決して非道徳的な人間ではないようです。

 

以下、宮台氏の語る道徳を挙げてみます。

 

・イデオロギーではなく「こいつは立派だ」と思える人間が居れば、
感情的模倣が生まれる。

・国籍関係なく、こいつは立派だなと思える利他性や貢献性を示せるかどうか
だけが価値のポイント

・被害者としての自分に閉じこもらず、
外からどう見られているかを考える視点を持っているかどうか

・価値で戦えなくなった人間が「民族」を持ち出す。そして排他性が生まれる。

・共同性と結びついた人の規範が大切だが、
それは所与の血筋などではなく、
価値を共有したい万人に開かれ、妥当性を検証可能なものに置き換えるべき

 

これらは、もちろん小林さんの『新戦争論』『大東亜論』への共鳴として語られています。

 

で、私はこれを、次回のテーマと結びつけ、
思いっきり簡単な言葉にしてしまうとどうなるか、考えてみました。

 

自分が人にされたことばかり言うのではなく、
自分が人にしたことまで考えるなら、
それは外からどう見られるかを参照にするしかない。

 

そして外の視点に気付くためには、
実は内側の共同性を作り上げることを、
普段から意識している必要がある。

 

このどちらかが欠けると、
単に追従的になったり、
独善的になってしまう。

 

道徳とは、時に理屈抜きに仲間との関係に身を投げ出すことと、
時にハッと我に返り、
その「仲間」が外からどう見られているかに気付くこと・・・・
その両方がなければならない。

 

それがなくて、
単に「社会のため」の「理屈」が先に来ると、
「きまり」や「慣習」ではあっても「道徳」ではないことが蔓延してしまう。

 

私のない頭では、そんな風に翻訳してしまいましたが、
超訳ならぬ語訳かもしれません。

 

当日は身近な問題から、そんなところまで考えられればと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
第52回
ゴー宣道場


「道徳Revenge」

平成27年12月13日(日)午後1時 から
『人事労務会館』 にて開催します。

「人事労務会館」
(住所:東京都品川区大崎2-4-3 )は、
JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン・りんかい線
『大崎駅』 の 北改札口 を出て左へ、
「西口」 側の左階段を降りて、徒歩3分です。

毎回、会場の場所が分からず迷われる方が、多くいらっしゃいます。

人事労務会館のHPにて、場所をよくご確認の上、ご来場下さい絵文字:重要
(HP掲載の、駅から会場までの地図を印刷し、持参されることをオススメします )

詳しくは、 “ こちら ” でどうぞ。

1213日、今年最後の「ゴー宣道場」のテーマを発表する。

「道徳Revengeとする!


幻冬舎から宮台真司・東浩紀・小林よしのりの鼎談で
出版
された新書は『戦争できる国の道徳』である。

この内容も含めた、そしてもっと身近な道徳的判断の
難しい
例題を出しながら、現代における道徳の可能性と
限界を議論
する。

 

打ち合わせの席で、切通理作氏があまりにも多くの例題を

次々に連発するのに一同驚嘆した。

理作氏自身が道徳と不道徳の境界線上を生きている
証かも
しれないが、その実力を大いに発揮するときが来た。


したがって今回は、切通理作氏に
30分間の
基調講演をして
もらうことになった。

 

今回の内容はかなり際どい。というか危険かもしれない。

幼い子供さんは連れて来ない方がいいと思う。

小学生は無理、中学生は微妙、高校生以上なら
OKと言って
おこう。


さあ、今年最後の「ゴー宣道場」を締めくくる
禁断の議論の
幕を上げよう。


応募締め切りは
122だ。ふるって応募せよ!

道徳的判断が難しい例題も募集中!!


 
アンケート受付中!

当日、道場の入場料は、お一人様1000円です。


参加ご希望の方は、このweb上の申し込みフォームから申し込み可能です
絵文字:重要絵文字:パソコン

上 ↑ のメニュー「道場参加申し込み」もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)
クリックして、申し込みページにお進み下さい絵文字:よろしくお願いします
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい絵文字:重要絵文字:メール

お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に「申し込み確認メール」が届きますので、
ご記入内容に間違いがないか、よくご確認下さい。

※「申し込み確認メール」が届かない方は、以下のような原因が考えられます。

・迷惑メール対策サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている
・着信拒否サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが着信拒否の対象となっている
・ドメイン指定受信を利用していて、「gosen-dojo.com」のドメインが指定されていない
・セキュリティソフトやメールソフトで迷惑メール対策をしていて、 「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている

reply@gosen-dojo.com」からのメールを受信できるよう再設定をお願い致します。

「申し込み確認メール」が届かない場合、当選メールも届かない可能性がありますので、
ご注意ください絵文字:重要


申し込み〆切後、当選された方にのみ「当選メール」を送らせて頂きます。

当選された方は、道場当日、
その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。
プリントアウトができない方は、当選メールの受信が確認できるもの
(携帯電話、タブレット等)をお持ちの上、ご来場ください。

 道場参加申し込みフォーム

応募〆切 は 平成27年12/2(水) です。

当選通知の送付は、応募〆切後になりますので、しばらくお待ち下さい絵文字:よろしくお願いします

皆様からの多数のご応募、お待ちしております絵文字:重要絵文字:晴れ


切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

次回の開催予定

INFORMATIONお知らせ