ゴー宣DOJO

BLOGブログ
トッキー
2015.11.27 04:15ゴー宣道場

茨城県教育委員の発言と出生前診断

次回ゴー宣道場に向けた
門弟Mさんの投稿を
ご紹介します。


道徳に関係あるかどうかわからないのですが、
最近のニュースでいろいろ考える
ことがあったので投稿します。
先日、茨城県の女性教育委員が、
特別支援学級を視察した際に、
「ものすごい人数の方が従事しており、
県としても大変な予算」
「茨城県では減らしていける方向になったらいい」
「妊娠初期に障害の有無がもっとわかるようにできないか。
4か月以降になると堕せない」
などの発言をしたことにより、
その後辞任したというニュースがありました。
第一報を聞いたときは、子供の人権を踏みにじって
いるどころか、認めてさえいないとしか思えない発言に、
もの凄い怒りを感じ、辞任は当たり前だし、
当初、委員の発言を「問題ない」
と言っていた
県知事自身が問題大ありだろうと思いました。
いっぽうで、出産経験のある子育て中の身としては、
出生前診断により胎児の状態を知りたいという
女性の気持ちは痛いほどわかるのです。
私自身、12年前に妊娠したとき、医師から、
妊娠したときの年齢と、胎児の染色体異常の
因果関係の説明を受けました。簡単に言いますと、
妊娠時の年齢が35歳を超えると、
リスクが途端に増えるという(当時の)説明でした。
結果的に私は出生前診断(羊水検査)を受けませんでしたが、
生まれるまでドキドキしていなかったかと言えば、全く嘘になります。
近年、出産時の年齢があがり、都市部になると
それはさらに顕著だろうと思いますし、
実際東京に住む私の周りでは出生前診断をした女性が
少なからずいます。たまたま異常ありの
結果が出た人はいませんが、
もし異常ありという結果が出た場合は、
夜も眠れぬほど悩む日が続くことになります。
それはその悩みの選択肢のひとつに【堕胎】がある
からで、
これは昨今この問題で議論があるように、
いわゆる【命の選別】
に繋がるのではないかという
話に繋がっていくことになるかと思います。
私は、誕生までどのような経緯があっても、
この世に生を受けた子供は、誰もが同じ権利を有するし、
差別をされたり、蔑視を受けることは絶対に
許されないと考えていますが、それはいくら何でも
無理があるだろうという科学の力によって
命を誕生させることには、個人的にとても抵抗感
があります。
そんな私ですが、出生前診断を否定する気には到底なれません。
(冒頭に問題大ありなのではないかと書いた茨城県知事も、
「産むかどうかを判断する機会を得られるのは
悪いことではない」と言っていた)
「命の選別をしていることになるじゃないか」
と言われたら反論できませんが、
妊娠している女性が希望したら、後ろめたさを感じずに、
診断を受けられるようであってほしい。
もちろん、この「後ろめたさ」とは、世の中に
対してであって、
赤ちゃんに対してではありません。プレママの自然な
感情として、赤ちゃんに対して感じないはずがないのです。
あれこれ矛盾していることを書いているかなとも思うのですが、
胎児の染色体や遺伝子の異常に対して「リスク」と書いたり、
子供が生まれるまでドキドキした事実があったり、
出生前診断を否定できない私は、
かの発言をした女性教育委員の根っこにあるもの
と同じものを持っているということになるのではないかと、
自問自答しているところです。

これについて考えるだけでも
時間が足りなくなりそうな
重いテーマですが、
まだまだ門弟からの
投稿が届いています。
随時ご紹介します。

トッキー

次回の開催予定

INFORMATIONお知らせ