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小林よしのり
2015.9.29 03:13政治

右派も左派もデモを賛美する時代


朝日新聞の「耕論」で「そしてまた集まろう」と題して、

右派と左派の若い世代の意見を載せている。

右派の若手言論人・古谷経衡もデモ肯定論者で、右派系の

デモをやってきた人間だ。

古谷は「日本でもようやく均整のとれたザ・デモクラシーが

芽生えはじめた」と言っている。

これでわしは古谷を「保守」とは認めないことに決めた。

 

左派はシールズのメンバーで、もちろん「デモこそ民主主義」

だと主張している。

中学生がデモをすることまで肯定しているのだから、馬鹿の

極限である。

 

そして朝日新聞も、デモを肯定的に捉えているようだが、

やっぱり革命幻想が強いのだなと思う。

自称保守系のデモなら産経新聞だって好意的だから、結局、

右も左も、自分の都合のいいデモなら大歓迎になるのだが。

 

わしは「被害者のデモ」ならOKだが、「イデオロギーのデモ」

は否定する。嫌悪感を抱く。

 

先日の「朝まで生テレビ」は、まだ安保法制にこだわって、

若者デモと民主主義の議論が全然足りなかった。

本当はデモの問題こそ、もっと議論すべきだった。

右派にも、左派にも、「デモ賛美」が増えたのは、わしには

民主主義の危機にしか見えないが、そう考えるのは少数派

なのだろうか?

まあ、これも流行なのだから深刻に考えることもないか?

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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