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高森明勅
2015.9.13 08:04

今年2回目の日本教師塾

9月12日、本年度2回目の日本教師塾への出講。

この塾は、東京・千葉・埼玉・神奈川地域の20代、
30代の若い小学校教師たちを中心に結成された、自主的な研修の場。

創立以来、と言うか、創立以前から、縁あってお手伝いしている。

今回の研修テーマは「沖縄」。

こうした、ある意味で“挑戦的な”テーマ設定をするあたり、
いかにもこの塾らしい。

当日の発表が予定されている2人の先生には、
予め私から「
沖縄が多様な日本を構成する大切な一部であることを、
子供たちが素直に納得できる授業作りを目指して欲しい」
と伝えていた。

この日、最初に塾運営の中心人物、K先生が15分、
授業作りの着眼点などを語った。

ご自分が仲間たちと沖縄に行った時の写真をふんだんに使用。

光溢れる美しい観光地としての沖縄と、
壮絶な地上戦が戦われた悲劇の島、沖縄。

そのコントラストを浮き彫りにしながら、
子供たちも参加できるように工夫された内容。

感心した。

次は、塾の指導者的立場のW先生のモデル授業、45分。

昭和の東京オリンピックを取り上げ、当時の白黒の映像など、
動画を縦横に駆使。

完成度の高い組み立て。

当時、残念ながら沖縄はまだアメリカの占領下でした。

でも、現地の人たちが強く願ったことがありました。

それは何でしょう?(子供たちに答えさせる) 正解は、
沖縄もオリンピックの聖火リレーの通過地点に加えて欲しい、
ということ。

(子供たち、へー、と驚く)では、
その沖縄の人たちの願いはかなったでしょうか?
子供たちに考えさせる)正解は、かないました。

それどころか、
聖火は日本国内では沖縄からスタートすることになったのです。
子供たち大喜び)ーといった切り口。

子供たちをどんどん引き込んで行く授業。

さすがW先生。

会場に来ていた先生方も皆、引き込まれた。

その後、私が60分×2コマ。

勿論、私に小学生向けのモデル授業をやるような能力は、ない。

ただテーマに沿って、先生方がバックグラウンドとして是非、
身に付けて欲しい知識を、
いつもお話している。

この回でも同じ。

1コマ目は「沖縄への10の視点」、
2コマ目は「皇室と沖縄」との演題で、
やや駆け足で喋った。

ものの、例によって、準備して行った多くを積み残してしまった。

その内容の一端は機会があれば改めて。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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