「宏池会」の議員が立ち上げた「過去を学び『分厚い保守政治』
を目指す若手議員の会」は、わしを招いて勉強会を開く予定
だったが、中止に追い込まれた。
わしには「国会が空転してるため」と説明していたが、
実は党幹部が「安全保障関連法案への審議に影響がある」として
中止を求めたらしい。
別の党幹部は「小林氏を呼べば、政権批判をされ、憲法学者が
法案を違憲だと指摘した二の舞になる」とも言ったという。
おかしいのはこの「分厚いはずの保守派」は、次回の御厨貴を呼ぶ
勉強会はそのまま開くことを決めたという。
なるほど、小林よしのりは危険で、御厨貴は安全というわけか。
御厨貴もなめられてるな。
いかに自民党執行部が小林よしのりを恐れているか、
これはその証明である!
当たり前だ。安倍政権、自民党の中で、小林よしのりと論戦して
勝てる者がいるわけがない。
負けるとわかっているから、改憲派のわしを呼べないのである。
わし個人に負けるどころか、「宏池会」若手の勉強会にわしが
出席したら、マスコミ関係者がどっと集まって、内容を報道する
可能性がある。
すると安保法制に疑問を持つ、もっとリベラルな保守勢力が勢い
をつけて、安倍独裁体制が揺らぐ危険性もある。
それほどまでに小林よしのりは危険な存在なのだ。
自分たちが単なる「従米属国保守」でしかなく、小林よしのり
こそが「国家の主権を取り戻し、自主独立を目指す」本物の
保守だということを、自民党執行部は分かっているという
ことだろう。
安倍政権の閣僚の中にも、自民党議員に中にも、わしの知人は
実はたくさんいる。
彼らはわしに正面から目を合わせることは出来ない。
「小林さん、こういうことなので、分かってください」と説明
することも出来ない。哀れな政治屋だ。
言論統制を図る権力は実は自らの論理に自信を持たぬ弱い連中
である。
だが弱さゆえに言論封殺しか頼る手段がなくなるから危ないのだ。
「自由民権」が危機に瀕している。
中国共産党も、安倍政権も、弱いゆえに言論封殺しか手段がなく、
タカ派の言動を繰り返す。
弱い権力と、弱い権力が、警戒し合って、国内の「自由民権」が
消滅していくのである。
保守が単なる「反左翼」のポジショントークに堕した現状を
どう打破するか、本物の保守の知恵が試されている。