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笹幸恵
2015.5.29 16:10

自衛隊最高指揮官の品格

安倍首相の「早く質問しろよ」発言、

今日ニュースで取り上げられていました。

本当に胸くそ悪い。

あまりに下品だというのも、もちろんあります。

それまでに国会審議をチラ見したとき、

自分の答弁は原稿を棒読み、カミカミ、

言葉が上滑り、同じことの繰り返し。

それなのに、辻元議員が質問に立ったときは

ヤジを飛ばしてニヤニヤと笑っていた。

なんか自分の答弁のときよりイキイキしてない?

人の性根というのは、こういうときに現れるのではないだろうか。

 

第一、ヤジを飛ばすようなテーマじゃないだろ!!!

 

それに、ニュースでは首相が謝罪、となっていたけど、

謝罪にもなっていない。

「言葉が強かったとすれば、お詫びしたいと思う」

「言葉が過ぎたとすれば、お詫びしたいと思う」

○○だとすれば、という条件付きのお詫びなど、

むしろ謝罪をしたくないときの言い逃れに過ぎない。

正しい日本語は、

「言葉が過ぎました。お詫びします」

ではないのだろうか。

 

もう一つ、時浦師範代も指摘していましたが、

これが女性議員でなかったなら、

こんなヤジを飛ばしただろうか、ということ。

民主党の岡田さんにこんなこと言いますか?

共産党の志位さんにこんなこと言いますか?

確かに辻元議員は、政治家特有(?)の、

なんというか芝居がかった話し方をします。

それに、女はそもそも話が長いと思う人もいるでしょう。

(でもそれは、女性のほうが共感能力が高く、

脳みそが活発に動いているからなんですけどネ)

でもそれらが、ヤジを飛ばしていい理由にはなりません。

第一、話は長くなかったし。的確でしたし。

 

こういうことを女がいうと、

被害妄想だとか言う人がきっと出てくるのだろうけど、

私は確実に、あのヤジに男尊女卑の臭いを感じ取りました。

都議会でのセクハラヤジを思い出します。

「早く結婚しろよ」「産めないのか」

あのとき塩村議員は苦笑いしていたけれど、

辻元議員は口をぎゅっと締め、総理を見据えていた。

「私は寂しい」とまで言って、憐れんでみせた。

これは・・・・・・ちょっとマネしたい。

 

あまりに安倍さん批判が周りで多いので、

天邪鬼な私は、どこかで安倍さんをフォローできないか、

思わず探してしまいました。

・・・でも、やっぱり、どう考えても品がない。

 

この人が、我が国の自衛隊の最高指揮官なのです。

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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