今季のテレビ番組は何でこうも不調なんだろう?
間違いなく面白いのは「天皇の料理番」だけだ。
全部見てるわけじゃないが、あとはどれもこれも脚本が
つまらない。
視聴率が悪いのを俳優のせいにするのは間違いだ。
脚本がつまらなければ、俳優がどんなに頑張っても面白く
なるはずがない。
作品を創るのって本当に大変だ。
わしも創作者だからその苦労はよくわかっているので、
面白くない時は、何も言わず、何も触れずに、静かに
退散しようとする。
けれど、周囲が面と向かって面白くないと言い放っている
ときに、「俺は面白いけどな」と言ってくれた人のことは
忘れない。
だがお世辞言ってくれる人に甘えていたら、自分が地獄に
堕ちるだけだ。
自分にはとことん厳しくなければならない。
面白いと言ってくれたら嬉しいが、腹の底から信用しては
ならない。
自分で面白くて興奮しても、深夜に書いたラブレター
みたいなもので、実はみっともない駄作かもしれない。
だが油断しない、慢心しない、冷徹な心構えが出来ると、
何を描いても贔屓の引き倒しで、面白い面白いと言って
くれる人が、やっぱり貴重になる。