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高森明勅
2015.4.21 21:11

英霊に顔向けできるか

4月21日から靖国神社の春季例大祭。

22日には、この度も勅使のご差遣を仰ぐ。

陛下の靖国神社の英霊にお寄せになるお気持ちは深い。

だが、戦後70年の節目の年だというのに、首相の参拝はない。

どころか、そのことが話題にすらならない。

一昨年の参拝でアメリカが「失望」を表明したから。

英霊への尊崇を軽々しく口にしても、アメリカの顔色を窺うのは、
それより大事と心得ているんだろう。

安倍首相は今頃、スピーチライターを督促して、
4月29日のアメリカ議会での演説原稿を書き進めさせて、ご満悦か。

それは、集団的自衛権の行使容認を踏まえ、
大幅な軍事費削減を進めるアメリカへの、防衛(?)
“協力”
の拡大をアピールする内容になるはずだ
個別的自衛権すら満足に行使できないまま!)。

コストとリスクを計算すれば“アメリカ追従”が
正しい現実的判断」。

いわゆる「保守」系の人々は、そう開き直る。

だがそれで、祖国の独立と栄光の為に尊い一命を捧げられた英霊に、
顔向けできるのか。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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