宮台真司にしても、東浩紀にしても、小林よしのりと全ての
テーマで同意見になるということはあり得ない。
彼らは「個人」として戦っているのであって、「群れ」になる
つもりはない。
頭山満じゃないが、一人でいても寂しくない男なのだ。
現在の安倍政権下での「空気」や、思考停止の国民に対して、
彼らは怒っている、そして思想し続けようという個人主義を
持っている、その点を気に入ったから、「共闘」しようと
言ったのだ。
香山リカとお仲間のアイヌ「民族」派が、アイヌ問題を
「踏み絵」にして、彼らに絡んだところで、
彼らが動じることはないだろう。
小林よしのりと交流する者には、すべて「踏み絵」を踏ませろ
という「運動」が始まったようだが、
いかにも運動家のやることだ。
極左の運動家の体質は、昔の村社会の体質にも似ていて、
「オラの陣営」に与するか、異端者の陣営に与するか、
「踏み絵」を踏ませて、異端者を孤立させ、村八分にしろ
という「群れ」の思考パターンになる。
「ゴー宣道場」の師範は幸いにして、意見を同じくする幅が
広い。
だがそれは我々が何年もかかって議論し合って、合意に達した
テーマが多いからだ。
宮台や東が「ゴー宣道場」に入るわけではない。
彼らは個人で戦ってほしいし、そのうちまたぶつかることも
あるかもしれない。
ただ、宮台真司は尊皇攘夷で、自主防衛論者で、アジア主義者
であるから、随分わしと近くなったなあと感じる。
彼らとはまた鼎談して、幻冬舎から新書が出るだろう。