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高森明勅
2015.1.15 01:00

テロ未遂者?の「自由」論(中)

幸い、監督は私たち言い分を真摯に受け止めて下さり、
映画会社もほぼ最大限の対応をしてくれた。

特に、上映中の映画にも拘わらず、技師を全国の劇場に派遣し、
問題の場面を全てカットしてくれたのは、
私たちを十分納得させる措置だった
(若かった私は更に、
プロデューサーに孝明天皇の御陵と
孝明天皇を祀る平安神宮への謝
罪参拝を求め、これも実現した)。

だがもしあの時、先方の対応が全く違っていたらと思うと、
我ながらゾッとする
この時の顛末は『マスコミ文化』昭和55年8月号、
『時の課題』
同年9月号など参照)。

だからこの件は余り褒められた話ではないものの、

言論・表現の自由が無限定に許されるとは、今も考えていない。

(続く)

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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