12月14日、ゴー宣道場。
テーマは「道徳教育は可能なのか?」。
私なりに楽しむことが出来た。
最も印象に残っているのは、小林よしのりさんの発言の1つ。
「友情や努力を描く少年ジャンプの漫画を読んで子供たちが
道徳的になるのではなく、既に道徳的な心を持った子供がいるから
少年ジャンプにそうした作品が載る」という趣旨だった。
ゲストの岡田氏への反論として述べられたものだが、
なるほど、と目から鱗が落ちた。
私も少年時代、「夕焼け番長」を読んで
友情の大切さに目覚めたような錯覚を持っていた。
だが確かに、予め作品のメッセージに共感出来る心の構えが
こちら側になければ、感動もヘッタクレもないだろう。
ならば、そうした心の持ち方を用意したのは一体、何だったのか?
この辺りに道徳教育を考えるポイントの1つがあるはずだ。
また、道場に参加頂いた学校の先生方の発言はいずれも有益だった。
特に最初に発言された方が、
教科化が実質的には「骨抜き」になっている事実を指摘した上で、
ただ現場の締め付け強化をもたらすだけだろうと懸念されていたのは、
当事者ならではのリアルな声。
道場ではいつも学び、考えさせられることが多い。
おそらく小林さんご本人こそ、毎回、全力投球されているだけに、
誰よりも多くのことを吸収し、
また様々な刺激を受けておられるに違いない。
現に、たちまち「『道徳論』も描いてやろう」
と思い立たれたりするのだ。
その点で1つ気になったのは、わざわざ参加して下さった岡田氏が、
何か新しく得て帰られたのか、どうか。
他人事ながら、もし空しく得るところなくお帰りになったとしたら、
まことに気の毒であり、申し訳なかったと思う。