ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2014.10.15 00:59

右傾化の実態


「右傾化してない」というのは「報道ステーション」での

古市氏の発言で、それを見ていたわしが「ゴー宣道場」で

指摘したんですね。

 

左翼が日本の現状を右傾化していると言えば、自称保守は

真ん中に戻っただけだと言います。

しかし書店を眺めれば、嫌韓本の氾濫に見られるように、

あきらかに極論的なタカ派意見が載っている本や雑誌の方が

売れてるし、「世界」などは同人誌レベルでしょう。

 

わしが高校生の頃は、「右手に朝日ジャーナル、左手に少年

マガジン」と言われるほど、若者のサブカル的教養が左翼化

していました。

学生運動の若者たちは、「明日のジョー」と「天才バカボン」を、

自分たちの気分を代表する漫画として熱中してました。

実はその頃の方がサブカルチャ―は大変豊かで、百花繚乱の様相

でした。

 

最近の若者のサブカルチャーは、ネットの嫌韓情報と、

愛国デモとヘイトスピーチが一番目立ってるような有り様だから、

精神の貧困化が進んでいます。

 

十数年前までは、保守論壇誌でも、浅田彰や大塚英志などが

載っていたし、紋切り型の論考ではなかったですからね。

今の右側の言論誌はネットの言説をそのまま載せただけの

プロパガンダ雑誌と言っていいほど劣化してます。

 

若者のネット依存と、団塊世代の隠れ転向が、現在の劣化した

右傾化言論の原因でしょう。

それしか商売にならないから、右傾化するのです。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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