ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2014.9.19 10:18

慰安婦問題の生半可な知識は命取りだぞ


週刊文春で適菜収が書いてる「朝日新聞と橋下徹は同じ穴の狢

という文章が支離滅裂でさっぱりわからない。

 

適菜は、「(橋下の)最悪なのは、性奴隷と慰安婦の区別がついて

いないこと」だと言う。

そして「当時、慰安婦として働いていた女性を「性奴隷」とは

呼ばない」などと書いているが、そりゃ日本ではそうだが、

現在の国際社会では「慰安婦=性奴隷」となってるんだよ。

 

これじゃ元慰安婦のハルモニに失礼で、本人たちも「性奴隷」

という表現は嫌がってるようだが、それでも国際社会では

「慰安婦」を「性奴隷」と見なしてるんだ。

 

適菜収によれば、橋下徹のバカの極めつけが、「国家をあげて

強制連行をやった事実がなかったことがほぼ確定した」という

発言だそうだ。

なぜこれがバカなの?

正しいじゃないか!

吉田清治は「国家をあげて強制連行をやった」と言ってた唯一の
証言者なんだから、
それを朝日新聞すら虚偽だと認めた以上、
「国家をあげての強制連行説」は完全に崩れた。

したがって橋下徹のこの発言は正しい。

間違ってない。

 

それから適菜の言う「悪魔の証明」の部分も論理がオカシイな。

本来、「強制連行がある」と主張する側が証明しなければいけ

ないのだが、彼らはそれに失敗した。

証拠を提出できなかった。

 

だが、「強制連行がない」と証明することは案外「悪魔の証明」

ではなく、元慰安婦の証言に該当する第一次史料・第二次史料を

探し出して、丹念に付き合わせれば、彼女たちの嘘が証明できるし、

わしと時浦はそのような方法で戦ってきた。

この方法論は、歴史学者の伊藤隆東大名誉教授から、褒めて

もらった正統な方法だ。

秦郁彦氏は済州島まで行って、島民の証言を得ることによって

「強制連行はない」ことを証明したじゃないか。

 

慰安婦問題を語るときの言葉の選び方は重要で、本当に知ってるか

否か、すぐわかる。

今、巷で語られている慰安婦関連の言葉の使い方が、気になって

しょうがない。

人をバカと罵るためには、自分が間違ってたらまずいぞ。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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