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高森明勅
2014.6.24 16:58

高森稽古照今塾、第1期終了

依頼を受けて始めた高森稽古照今(けいこしょうこん)塾。
6月で第1期が無事、終了した。

稽古照今というのは、『古事記』序文に出てくる言葉から。

古(いにしえ)を稽(かんが)えて、今を照らす。

現代をどう見て、どう判断するか。

その基準や手掛かりを歴史に求めよう。

ーというのが、キー・コンセプト。

毎月1回、土曜日の午後5時〜7時の2時間を12回。

テキストは拙著『歴史から見た日本文明』(展転社)。

1年かけて第1章と第3章を扱った。

第1章のテーマは、日本民族の起源。

結論は、日本人は「シチューのような民族」だということ。

ポイントは、いわゆる「二重構造モデル」への批判、
縄文・弥生の連続性、
日本語の多元的形成など。

第3章は、“国の起こり”を巡る想像力を、歴史を遡って追跡。

2月11日「建国記念の日」制定の背景からスタートして、
明治→近世→中世→古代と遡り、
最後は『古事記』『日本書紀』
描かれた神話から初代天皇へのストーリーを分析した。

毎回、テキストの講読に加えて、時事ネタその他、
色んな話題を盛り込んだ。

例えば、8月なら昭和天皇の玉音放送を拝聴して、
日本人が是非とも知っておくべき事柄を解説する等。

極力、最先端の知見を披露したつもり。

“変化球”もしばしば。

東京大衆歌謡楽団の動画を紹介したり。

中にはむしろ、そっちがメインと思い込む受講生も。

テキストを持参しないで平気な不届き者まで現れる始末。

終わり頃の数回は、ビブリオ・バトルも組み込んだ。

手前味噌ながら一見、固そうなテーマを扱っていても、
ほぼ毎回、
笑いが絶えない2時間を組み立てることが出来たと思う。

塾の名前も当初は、
「爆笑!(又は熱血!)目からウロコ塾」
にしようと思っていた。

だが、フザケ過ぎと思われて却下。

受講生は20〜30歳台の若い社会人、50名ほど。

彼らの感想文の一部を紹介する。

自分が日本人だという魂を揺さぶられる1年間でした」(男性)

 「塾を通して学んだことが、塾の名前の通り、“今”に活きております」(女性)

「1番心に残っているのが、昭和天皇の玉音放送を聞かせて頂いた
回です」(女性)

 「皇后陛下の結婚のお話が最も心に残っていて、
皇室の尊さをとても感じました」(男性)

 「今までと天皇陛下、皇族の方々に対しての想いが変わりました」
(男性)

 「先生のお陰で苦手だった日本の歴史や国防や皇室の
お話など楽しく学ぶことができました」(女性)

 「1ヶ月のこの2時間が、私にとって本当に大切な時間でした」
女性)

毎回高森先生の爆笑トークで2時間がアッという間でした」(男性)

「先生のお陰で教師として、子ども達に日本を好きになれる
授業をしたいと思えるようになりま
した」(男性)


お世辞でも、こんな感想を寄せてくれると、単純に嬉しい。

さぁ、7月からの第2期も頑張るゾ!
って、
受講生がいなくて教室ガラーンとしていたりして。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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