イラク戦争を日本政府が支持するとき、わしは断固反対
して、自称保守派の中で孤立してしまった。
その頃からネットでは「『ゴー宣』は卒業した」と書かれ、
すでにバッシングは始まっていた。
雑誌「諸君!」そして「正論」でも、そのネットの中の
バッシングを集めて記事にして掲載した。
ネット右翼はあのとき誕生していたのである。
あのときから、ネット右翼はアンチ・小林よしのりだった。
「親米ポチ」の哲学は「アングロサクソンについて行けば
日本は100年安泰」という岡崎久彦の信念だった。
大量破壊兵器がアルカイダに渡る「恐れ」があるから、
アメリカの戦争を支持せよと言われ、
北朝鮮の核開発の「恐れ」があるから、アメリカについて
行けと言われ、
自衛隊はサマワに行き、給水活動のかたわら、武器弾薬も
こっそり運んでいたんじゃないかという疑いもあった。
フセイン政権は崩壊したが、大量破壊兵器はなかった。
イラクは民主化されるという話だったが、
アメリカは途中で投げ出して撤退した。
アメリカもイギリスも、イラク戦争の総括をしたが、
日本はしなかった。
イラク帰りの自衛隊は自殺率が異常に高い。
そしてイラクの現状はニュースのとおりである。
アルカイダとスンニ派が合体してバグダッドに迫り、
シーア派が防衛して、イランが介入しそうな様子である。
アメリカはすっかり懲りて、地上軍は出さないと
言っている。
親米ポチ保守は反省したか?
わしに謝罪したか?
何もしない。
今も集団的自衛権で、アメリカに抱きつくべしと
吠えている。