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高森明勅
2014.6.4 14:14

北朝鮮「日本人拉致被害者」再調査合意の狙い

北朝鮮は、日本人拉致被害者の再調査を約束したという。

これが、念願の拉致被害者たちの帰国に繋がることを、切に願う。

だが、必ずしも楽観は許されない。

というのは、北朝鮮の狙いについて、意外な情報があるからだ。

注目点は、日朝協議がこれまで通例だった中国ではなく、
スウェーデンで行われたこと。

このところ、中国は北朝鮮に厳しい態度を取るようになっている。

北朝鮮は、その中国への“当て付け”を狙ったというのだ。

即ち、「北朝鮮が日中対立の激化している時期に日本へ接近を
図るのは、
庇護者の中国に対し、北朝鮮への過剰な批判が
思わぬ結果を招く恐れがあると警告するた
めだ」と
(ザカリー・ケック)。

もしそうなら、日本の拉致被害者の問題が、
中国への牽制に利用されたことになる。

政府には、気を引き締めて交渉し、
是非とも良い結果を出して戴きたい。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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