村山談話・河野談話に未来はあるか?
第59回 人間の目には無限にバイアスがかけられる!
前回まで9回にわたって紹介した、ビルマ・ミッチナに
おける慰安婦の実態報告書。
これは米軍のアメリカ戦時情報局心理作戦班、および
東南アジア翻訳尋問センターが1944年に作成した資料
である。
調査したのは第三者、むしろ敵国の機関である。
日本にとって有利なことを、事実を曲げてまで書く
ことはありえない。
この資料を収録している本は、慰安婦問題で日本国家の
責任を追及し、謝罪と補償を求める立場の最高権威、
中央大学教授・吉見義明が編集した
『従軍慰安婦資料集』である。
この資料のどこをどう読めば謝罪と補償を求める根拠に
なるのか皆目見当がつかないが、この『資料集』の
巻頭には吉見による
『従軍慰安婦と日本国家――解説にかえて――』と
題した文章が載っており、『資料集』に収録された
それぞれの資料についての見解を表明している。
そして問題の「ビルマにおける慰安婦・慰安所」について
は、資料の概要を説明した上で、吉見はこう言うのだ。
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「前借を返し終えた慰安婦も帰国することができなかった、
とある。
この資料を読めば、これらの慰安婦の多くはだまされて
連行され、慰安婦となることを強要されたこと、
慰安所の経営は、事実上軍の丸がかえであったことなどが
よくわかる。
また、20名の朝鮮人慰安婦の年齢は徴集当時21歳未満の
未成年者が12名もおり、最低年齢は17歳であったこと、
2名がいなくなっていること(爆撃による死亡)も重要
である。
慰安婦は最高で月1500円を稼いだが、半分は業者が取り、
また、食費をはじめ衣服・日用品など諸費用の名目で
多額の金を取り上げている」
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人間の目って、無限のバイアスをかけることができる。
日本軍=悪という偏見を持てば、史料解釈が悪意でしか
とれなくなってしまうのだろう。
前借を返し終えた慰安婦が帰国できなかったのは戦況悪化
のためで、むしろ安全に配慮したからだ。
だましたのは朝鮮人の周旋業者と娘を売った親であり、
前借金は家族に渡っている。
未成年の就業は当時の朝鮮では違法ではなかった。
業者が稼ぎの半額を取り、割高な諸費用も取っていたと
いうのは内地の遊廓でも普通にあったのだが、それでも
収入は日本兵以上だったではないか。
日本国家が謝罪すべき理由が見あたらないのだが?