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小林よしのり
2014.4.3 01:08

集団的自衛権は従米ポチとして戦争する国家になるだけ


集団的自衛権の行使容認は、恐るべき問題なのだが、

まだまだこの危険性が国民に認識されていない。

どうせ安倍首相に対抗する政治家も、自民党に対抗する

政党も出てこないのだから、任せとけばいいと安易に

考えている。

 

わしはアフガン・イラク戦争の時に、小泉政権と

親米保守を「親米ポチ」と批判した。

この「親米ポチ」の度合いがもっと強まるのは

間違いない!

 

今朝のテレビ朝日の「そもそも総研」で、安倍首相は

将来的な自主独立を考えてると解説していたが、

まったくの勘違いだ。

安倍は岡崎久彦らと同じ、「親米ポチ」であり、軍事的

にはアメリカにとって実に都合のいい首相なのだ。

 

靖国参拝や河野談話など、歴史認識の問題でアメリカに

嫌われているのは、安倍の状況認識が狂ってるからに

過ぎない。

アメリカが中国と戦争する気がないという認識、

北朝鮮の脅威を考慮すれば日米韓の連携を強固にする

しかないという、アメリカの真剣な認識が、安倍には

わかってないのだ。

安倍の「コアな支持層」に操られて、アメリカに嫌われる

という状況になってるわけで、今度はオバマを国賓待遇に

してご機嫌とろうと必死である。

 

集団的自衛権の行使容認をしたら、日本は完全に米軍と

共に外国で戦争する国になるのだ。

自衛隊員も棺に入って帰国することになるのだ。

それはアフガン・イラク戦争の時の歯止めが失われると

いうことだ。

イギリスと同じ立場になるということだ。

 

国民は自覚も覚悟もなく、日本をアメリカの戦争に

巻き込む政策を容認してしまっている。

アフガン・イラク戦争の総括をしなかったツケが、

いよいよ日本をアメリカに従って戦争をする、

道義なき国家に導こうとしているのである。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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