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小林よしのり
2014.2.2 04:46震災・原発問題

愛国のエネルギー問題

日本の貿易赤字が過去最大となったが、
これを火力発電の燃料である天然ガスや
原油の輸入増のせいにして、
原発が再稼働しないからだと言うのは間違いだ。

田母神は原発を再稼働しなければ、中小企業が
潰れるとか言ってるが、そんな馬鹿な話ではない。

それを言うならアベノミクスのせいで円安になり、
輸入コストが増大したのが原因だと言うことが出来る。

今や大企業はもちろん、小売業まで海外に店舗網を
拡げ、地産地消を進めている。
つまりグローバリズムによって、もう国内で生産して、
国外に輸出するという構造が崩壊したから、
貿易赤字は解消されなくなったのだ。

燃料費の増大は、そもそも他国に比べて日本だけが
割高で買っていたことを、反省しなければならないし、
北米からのシェールガス輸入や、ロシアからの
天然ガス輸入でコストを抑えるべきである。

台湾海峡を通る原油や天然ガス輸入に依存するのは、
有事の際に、中国に急所をさらすことになる!
安全保障上、燃料の
輸入先を変えた方がいい。

さらに日本国内の石炭はまだ100年分眠っているし、
CO2削減の技術も進んでいるから、国内産の燃料に
切り替えるのが、本物の国防である。

さらに日本企業の省エネ技術を誇りに思うのが
真の愛国者である。
省エネ技術の進化により、そもそも電力の消費は
今後、減っていく一方なのだ。
水素自動車は2年後には公道を走るだろうし、
水素ガスのスタンドもすでに設置が始まっている。

自称愛国者たちは、日本の技術力をなめている。
原発ゼロの方が、日本は誇り高い国になるのである!

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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