ツイッターが我が国で普及し始めた頃、 「ツイッターは凄い!ツイッターは世の中を変える! ツイッターで未来はバラ色になる!」と盛んに煽った人達がいた。 ジャーナリストの上杉隆氏もその1人。 その上杉氏が「ツイッターはオワタ」宣言をしている。 『文藝春秋』10月号に掲載された 「ツイッター敗戦 わが懺悔録」でのことだ。 過去の自分の文章を引用して、こう正直に現在の気持ちを述べる。 「(かつての自分のツイッター讚美論は)なんという楽観主義だろうか。 もはやツイッターの一部は狼藉者に支配された荒地であり、 私は、自らの読みの浅さに恥じ入っている。 私は責任を取らなければならない。 なにしろ、私は多くの人をツイッターの暗黒部分に連行した 戦犯のひとりなのだ」と。 おそらく、本人がフォロワーに悪口雑言をウンザリするほど 浴びせかけられた為だろう。 が、なかなか率直な自己批判だ。 彼がこれから具体的にどのように「責任を取」るのか、 興味深く拝見しよう。 だが、どうしてこんなことになったのか。 「匿名が増幅した時、罵詈雑言が伸長し、炎上を拡大」 させてしまった、と氏は述べる。 さらに、やはりツイッター拡大に大きな役割を果たした 津田大介氏にも取材して、次のような発言を引き出している。 「最初、ネットコミュニティが盛り上がってきたときは、 面白い人が面白い場所で面白いことをするので、 それをみた人が寄ってくる。 そうすると、面白いポジティブな雰囲気が好きだった人は、 荒れちゃったよねっとなってどんどん離れていき、 結果としてつまらないユーザーが支配的になり、 コミュニティがすたれていく」と。 これまで私はツイッターと無縁に過ごして来た。 だからと言って、 それみたことかと自分の先見の明を自慢するつもりはない。 私はただ、持ち前の怠惰でツイッターに手を出さなかっただけだから。 ただ、モノグサもまんざら悪いことばかりではないな、 と思い直しているだけだ。
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