ゴー宣DOJO

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切通理作
2012.10.22 23:33

戦わなければヒーローじゃない!?

  フィクションのヒーローを語る時、
女子の中には最初からアンパンマンやドラえもん、
パーマンなど、平和な調子のものを
挙げる人たちがいます。

 でも僕のような男子にとっては、
命のやり取りをしないヒーローというのは、
ヒーローものという観点から見れば、
実際の人間同士のぶつかり合いを
和らげて角を取ってまるめた、
いわばファンタジーであるという感覚を持っています。

 

 やっぱり僕ら男子にとって本来のヒーローは
「殺す―殺される」という関係性を敵との間に持っていて、
敵を見過ごせばさらに犠牲になる人々が増える
というシチュエーションのもとに描かれるものじゃないかと。

 

 命を救っているだけでは
まだ足りない気がするんです。


 たとえばレスキューする人や、
食糧を調達する人、医療や看護する人、
子どもの成長を助ける人……

彼らもたしかに精神性としては
「ヒーロー」でしょうが、
それは男子としての僕からすれば
まだまだ広義としての「ヒーロー」に感じられてしまう。

ツボはやはり「敵と戦う人」なんです。

 

人の命を何人救ったって、
根本となる原因を叩かなければ
被害は食い止められないという
感覚が残ってしまうんです。

 

 たとえばバットマンになるブルース・ウェインという男は
少年時代、目の前で両親を犯罪者に殺されます。
その犯罪者は逮捕されますが、
裁判にかけられても死刑にはならない。

 両親は犠牲者ですが、力を持っていれば、
こんなことにはならなかったのではないかと
ウェインは思うようになります。

 

 これは、親が長崎で被爆していらい、
核は持ってはいけないという
精神性を刷り込まれてきた僕に、

かつて師範であられた堀辺さんや高森師範が、
「日本が核を持っていれば、
落とされることもなかった。
そのことを忘れてはならない」と、
国防の必然性を語られたことと、
自分の中では重なるんです。

 

 しかし自ら「タイムスリップしてきた武士」
を名乗る堀辺さんが、震災の際の原発事故で、
都内でもペットボトルを買い占める主婦に対して
「それが女性のありかたの一面だ」として
肯定せざるを得ないという観点を
当初提示されていたことも、同時に思い出します。

 

 やっぱり婦女子は戦うよりも、
食糧を確保したり、実際的に大切な人を助ける
という本能があり、
それもまた失ってはいけない大切な要素なのだ、と。

 

 脱原発がテーマの時の道場でも、
戦いで脱原発を目指す小林師範と、
愛で脱原発を果たそうとする木内みどりさんの
違いがくっきりしてました。

 

 女子はやはり、「好きなヒーロー」を挙げる時、
戦いを前面に出したものを避けて通る
きらいがあるのでしょうか。


 子どもの時、泥んこになってヒーローになり切っていた男子を
しり目に、ママゴトにいそしんでいた女子。
その違いは根本的なものなのかもしれません。

 

 もちろん新撰組が好きな女子や、
笹師範のように平和な世の中の男子は生ぬるい!と
一刀両断する女性もいます。

「男は外に出て戦わねばならん! 何の為だ!? 後ろで女の子が優しく花を摘んでいられるようにしてやる為じゃないのか!?
 男まで女の子と一緒になって家の中でママゴトばかりしていたら、一体、どうなる!?」(『ウルトラマンレオ』ダン隊長のセリフより)

 
 
 上記のセリフは、平成の世から見れば、
「こんなアナクロなセリフがあったんだ」
という観点から語られることが多いのですが、
決して古びていないテーマだと思うのです。

 

 ヒーローの本質、それは何か?
 みんなで語り合ってみませんか?

 

第31回ゴー宣道場「サブカル・ヒーローの本質に迫る」

平成24年11月11日(日)午後1時 から
アットビジネスセンター東京駅八重洲通り にて開催します。

「アットビジネスセンター東京駅八重洲通り」
(住所:東京都中央区八丁堀1-9-8 明光商会本社ビル4階)は、
JR 『東京駅』八重洲口 より徒歩10分、
日比谷線 『八丁堀駅』
A5出口 より徒歩2分です。

毎回、会場の場所が分からず迷われる方が、多くいらっしゃいます。

会場のHPにて、場所をよくご確認の上、ご来場下さい絵文字:重要
(HP掲載の、駅から会場までの地図を印刷し、持参されることをオススメします )

詳しくは、http://abc-kaigishitsu.com/tokyo_yaesudori/access.html でどうぞ。

入場料は、お一人1000円です。

参加ご希望の方は、

往復はがき に、『第31回参加希望』 と明記、

さらに、


1.
氏名(同伴者がいる場合はその方の氏名と続柄・関係など)

2. 住所

3. 電話番号
4. 年齢

5.
職業(学生の方は学校名)
6.
募集を知った媒体
7.
応募の理由と道場への期待

返信はがきの宛名には、ご自分の氏名・住所をご記入の上、

152-8799

東京都目黒区目黒本町1-15-16 目黒郵便局・局留め

『ゴー宣道場』代表・小林よしのり、担当・岸端


まで、お送り下さい。

応募〆切

平成24年10/31(水)必着

当選された方にのみ当選通知を送らせて頂きます絵文字:記念日
当選通知の送付は、応募〆切後になりますので、しばらくお待ち下さい絵文字:よろしくお願いします

皆様からの多数のご応募、お待ちしております絵文字:重要絵文字:晴れ

今回より、応募は

従来の応募はがきに加え、
このホームページからも
受け付けることになりました!!
↑のHPメニューの右端に
「道場参加申し込み」
というのができました!

これをクリックして、申し込みページにお進み下さい絵文字:よろしくお願いします
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい絵文字:重要絵文字:メール

お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に
「申し込み確認メール」が届きますので、
ご記入内容に間違いがないか、よくご確認下さい。

申し込み〆切後、当選された方にのみ
「当選メール」を送らせて頂きます。

当選された方は、道場当日、

その「当選メール」をプリントアウトの上、

会場までご持参下さい。

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

次回の開催予定

第119回

第119回 令和6年 11/2 SAT
14:00~17:00

テーマ: ゴー宣DOJO in広島「原爆の悲惨さはなぜ伝わらないのか?」

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