ゴー宣DOJO

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切通理作
2012.8.1 14:28

メディアの近さと遠さでいじめを語る

ゴー宣ネット道場の配信動画『せつないかもしれない』では、
ゴー宣20周年に寄せて、初期のスペシャル『差別論』
『脱正義論』を読み直す、という試みをしています。
http://www.nicovideo.jp/watch/1343377507

久しぶりに読むので、
忘れていたこともありました。

「寝た子を起こすな」では
差別の構造は変わらない。
カミングアウトをすることは
やっぱり重要だ・・・・・と書いてあった事は
覚えていたのですが、

友達や知り合いが
部落出身だと聞いたら
身近に感じるかもしれない。

顔が見えない
「問題」としての差別ではなく、
その人のキャラクターを知って、
既に身近に感じている場合、
それは単に「情報」ではなくなる。

だからカミングアウトには
意味がある・・・・・・と書いてあったのは、
改めて「そうかも」と
思いました。

そして人気ある芸能人は、大衆にとって
ヴァーチャルな意味における
友人、もしくは親しみを持っている存在であり、
彼らがもし自分も「部落出身だ」と
カミングアウトすれば、
単に「世間で有名な人に被差別者がいる」
という意味以上の効果がある。

小林さんが提案していた
「部落解放ウルトラフェスティバル」は、
派手なお祭り騒ぎということだけではなく、
そういう効果を狙ったものだったのだなと、
改めて読み返して気付きました。

奇しくも、大津のいじめ自殺事件の余波で、
タレントの木村拓哉がメッセージを発しているのを
読んで、そういう効果に近いものが
あるのではないかと思いました。

http://pirori2ch.com/archives/1694006.html

キムタクは、自分達がテレビでやっている
「いじり」や「いじられ」はあくまで仕事でやっているのであり、
素に戻ったらお互い嫌だろう・・・・・とハッキリ
言います。

芸能人だって生身の自分があると
あえて言ったのです。

そのことで「いじり」「いじられ」という、
いじめの上に被せられた偽りの関係性に
注意を喚起します。

そしていじめは、最終的には生徒同士の問題であり
「『木村拓哉があんなこと言っていた』と
これをきっかけに5分でいいから
生徒同士で真剣に語り合ってくれたらいいな」と提案しています。

私は改めて「キムタクってすげえな」と思いました。

誰でも顔を知っていて、
遠い存在でありながら、
人々が心の中ではなんらかの親しみを抱いている存在である
自分が果たす役割を知っている。

今度の道場は「マスゴミとネトゴミといじめ」というタイトルで、
最初はマスコミのあり方がテーマだったのに
「いじめ」が加わりました。

メディアで情報として増幅化してしまう中で
対人関係の具体的な問題として「いじめ」を
考えることも、改めて必要だと
感じています。

ぜひ、皆さん一緒に議論しましょう。
まだ締め切りに間に合います!

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次回ゴー宣道場は
8月19日(日)13時から
開催します絵文字:重要

会場は品川区大崎の
人事労務会館 です絵文字:昼

入場料は1000円。

参加希望の方は 往復はがき に、『第28回参加希望』 と明記、

さらに、


1.
氏名(同伴者がいる場合はその方の氏名と続柄・関係など)

2. 住所

3. 電話番号
4. 年齢

5.
職業(学生の方は学校名)
6.
募集を知った媒体
7.
応募の理由と道場への期待

返信はがきの宛名には、ご自分の氏名・住所をご記入の上、

152-8799

東京都目黒区目黒本町1-15-16 目黒郵便局・局留め

『ゴー宣道場』代表・小林よしのり、担当・岸端


まで、お送り下さい。

締め切りは平成24年8/8(水)必着

ぜひご応募下さい絵文字:重要


当選された方にのみ、返信はがきを送付致します。

たくさんのご応募、お待ちしております絵文字:重要

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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