よしりん先生が
来てくれましたよー
『ヘルタースケルター』 と
『苦役列車』 を見た。
『ヘルター』 は
わしにはきつかった。
寝不足だったからなあ。
沢尻エリカ のおっぱいって
大したことない。
童顔だからエロくもない。
演技は仰々しくて
エキセントリックで心に残らない。
岡崎京子 の漫画は
天才的な絵の上手さで
見せているが、
その分を映画でどう見せるかが
問題なのだ。
マンガのセリフを
そのまま映画で使ったら
リアリティ0で恥ずかしい。
でもギャルには受けるらしい。
ぎっしり客が入ってるんだから
商業的には成功なんだろう。
『苦役列車』 は
前田敦子 が女優として
通用するのかどうかを確かめたくて
見に行った。
原作も読んでないし、
大して期待してなかったんだが、
映画として
とんでもなく面白かった。
日本映画の中でも
指折りの傑作じゃないか?
山下敦弘 監督って
すごいんだな。
名前を覚えておこう。
しかし日曜だというのに
観客の少なさ。
もったいない。
商業的には
やばいのかもしれない。
だがこの作品、
もっとリアルに描けば
おそらく客が入りようのない
映画になっただろう。
『ヘルター』の方は
女性向けでおしゃれで
沢尻が脱ぐという話題性があるから、
あんなに客が入っているのだろう。
この映画にはそういう
おしゃれテイストが何もない。
むしろ人が見たくない
人間の汗と糞の臭いがする映画だ。
話題性と言えば
前田敦子が出てることだけで、
わしもそこに引っかかって
見に行った一人だ。
この映画は限界まで
一般大衆に接近して、
それでも泥臭さや生々しい
人間のろくでもなさを
ちゃんと表現している。
森山未來 の顔は個性があって、
演技は圧倒的で、
見事というしかない。
どうしようもない主人公に
感情移入できるのだから
大したものだ。
わしの漫画で言えば
東大通 に感情移入
できるような感じか?
あちこちで可笑しいし、
たまらず大笑いしてしまった
個所もある。
中沢新一と四方田犬彦の名が
出てきたのにも笑った。
あの頃はその両名の名が
確かに大学の中で受けていた。
ニューアカと言ったっけ?
中沢新一がオウム真理教は
東大通だと言ったのに、
複雑な思いになったことがある。
そして前田敦子だ。
正直に言って、
あっちゃんはずっと気になっていて、
だが惚れることがなかった。
だが、
この映画で初めて惚れた。
前田敦子が
あんなに気負いのない
自然な演技が出来るとは
いや、
あっちゃんの普段のままが
あの演技なのかもしれない。
沢尻エリカの
自己主張の強すぎる熱演を
見た後だったので、
なおさら前田敦子の
演技の自然さが
際立ってしまった。
寝たきり老人の小便を
世話する場面の
空気感の表現は何ですか
上手すぎだろ?
あそこであっちゃんが
笑い始めるのが
またものすごくリアルで
衝撃的だった。
惚れるだろう、あれは?
惚れるしかないよ
しかも
クライマックスでの頭突き
意表を突かれた。
完全に参った。
わしは
肝心なことを忘れていた。
武井咲のような
典型的な美女でない方が
リアルになるのが
映画女優だった。
前田敦子の
AKB48卒業は正解だった
確信を持った。
あっちゃん、頑張れ
実力を認めたうえで、
本気で応援できるようになったぞ