ゴー宣DOJO

BLOGブログ
笹幸恵
2012.5.30 08:57

アナログ人間の遠吠え

ちょっとこの場をお借りして、愚痴ってもいいですか。

 

この間、買ってまもないスマホを

ドブに落としてしまいました。どぶーん。。。絵文字:絶望

最近、手元が覚束ない。危ない。

新しいのを取り寄せるには

紛失届が必要だというので、

交番に行きました。

 

で、無事に同じ機種の新品が届いたので

ひと安心。

 

と思いきや!

 

スマホケースが売っていません。

家電量販店の売り場はすでに最新機種のケースばかりで、

私の機種はいくら探してもありません。

店員さんに聞いてみると、「もうない」とのこと。

無理やり店の奥から引っ張り出してもらったのは、

アニメ柄と6000円もする超高級ケース。

「普通のはないんですか、普通のは」

「もうないですねー」

 

仕方なく、電車に乗って別の量販店に足を運びました。

そこには、辛うじてありました。何種類か。

でもやっぱり、売り場には最新機種のスマホケースが

席巻しています。

まったく腹立たしい。

 

私の機種だって、決して古いわけではない。

というか、ドコモで普通に売っている。

なのに何故アクセサリーがないんだーーーッ絵文字:お知らせ

 

これだけならまだいい。

昨日は、画面を保護する透明シートが

剥がれてきたので、これを買いに出掛けた。

すると、また、ない。

「とにかく貼れればいいんですけど」

「いやー、それぞれ画面のサイズや形が

違うので、対応機種のものでないと」

「で、私の機種はあるんですか」

「いや、ないです」

 

バッカじゃないのか絵文字:重要

たかがシートだ。

なぜ汎用性がないのだ!!!

 

携帯電話会社各社と家電量販店に私は問いたい。

顧客サービスを何と心得るか絵文字:急ぎ

最新機種ばかり追いかけて

せっせと買い替える客しか

相手にしてないってことか?

やっとこの機種に慣れてきたというのに、

慣れる前に買い替えろってことか?

 

アップルとの違いはわかる。

携帯電話会社が、各社オリジナルのデザインを

出すっていうのも、百歩譲って頷ける。

けどさ、同じ会社が販売している機種なら、

どこかで汎用性を持たせたほうがいいんじゃないの?

せめて保護シートくらいは。

そのほうが何パターンものデザインをしなくて済むし、

その分コストも抑えられるだろうし、

量販店は在庫のリスクが減るし、管理もしやすい。

何より利用者がこんなことで不便な思いをしなくて済む。

 

こんなとき、私はいつも思う。

かつて陸海軍の航空機は、まったく汎用性がなかった。

それぞれの企業が切磋琢磨した技術の結晶だった。

だからネジ1本、同じものはなかった。

それは、どこか一カ所でも故障したり破損したりすると、
付随する備品もすべて使い物にならなくなることを意味した。

他の航空機に転用できないからだ。

対する米軍は、規格化を徹底し大量生産を目指した。

日本の航空作戦の劣勢は、こんなところにもあったのだ。

 

どうも日本人は、職人技とか

芸術レベルの技術(あるいはデザイン)っていうのが好きらしい。

それはちっとも変わっていない。

そこでは合理性も利便性もまったく考慮されない。

別に航空機とスマホは同じじゃないけれど、

どちらも何だか「技術者のための技術」って感じがする。

 

便利ってなんでしょう。

サービスってなんでしょう。

 

これって、世の中の流行についていけない

アナログ人間の遠吠えでしょうか絵文字:泣く


笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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