「正しいことをしたければ、偉くなれ」
『踊る大捜査線』の名セリフです。
『踊る大捜査線』の名セリフです。
あっ、フジテレビのドラマだ!
偉くなる気もなく、
怠惰に過ごしているくせに、
正しいことをしている気に
だけはなりたい
ネトウヨの皆さーん、
次のデモが待ち遠しいですか?
怠惰に過ごしているくせに、
正しいことをしている気に
だけはなりたい
ネトウヨの皆さーん、
次のデモが待ち遠しいですか?
「正しいことをしたければ、偉くなれ」
このセリフを聞くと、
私はよしりん先生の
『戦争論』以前の傑作
『脱正義論』を思い出します。
よしりん先生のブログでも
触れていますが、
1996年、15年も前の作品で、
お読みでない方もいるかもしれませんので、
概要を説明しておきましょう。
血友病患者が使う、
輸入血液製剤に混入していた
HIVウィルスのために発生した
「薬害エイズ」。
血友病患者の4割が
エイズに感染した大事件なのに、
1995年当時はマスコミにも注目されないまま、
厚生省(現・厚生労働省)と製薬会社を
相手取った裁判が行われており、
何の救済策もなく、
被害者が次々発症して亡くなっていました。
そんな中、よしりん先生は
被害原告団の少年たちに頼まれ、
「HIV訴訟を支える会」の代表に就任。
この時「支える会」で運動をしている
学生たちが厚生省を取り囲む
デモを計画しており、
よしりん先生は
『ゴー宣』で薬害エイズを
大々的に取り上げてこのデモを告知。
そして当日は予想の5倍以上、
3500人の若者が集まり、
これを期に裁判は大きく動いていきました。
そして1996年3月29日、訴訟は和解が成立。
訴訟を支える運動は終わりました。
ところがデモで「正義」の側に立つ
快感を覚えてしまった学生は、
次のデモの目標を探し始め、
「永久運動」に突入しかねない状況になりました。
そこでよしりん先生は、
学生たちに言ったのです。
「日常に帰れ!」
「本当に世の中を変えたかったら、
現場を取れ!」
現場を取れ!」
まだ社会に出てもいない
学生がデモをやったぐらいで、
世の中変わるわけがない。
「正義」の側に立ったつもりで、
自己満足するだけだ。
世の中を変えたかったら、
自分が社会を背負う立場になれ!
そうしたら、
学生たちは一斉に反発して、
こう言い出したのです。
「所詮、小林よしのりは
商売でやってるんだ!」
「小林よしのりなんか、
もう終わった漫画家だ!」
私には、フジデモをやっているネトウヨたちは、
かつて厚生省を囲んでいた学生の
劣化コピーにしか見えません。
「劣化」というのは、
厚生省のデモには意義があったけれど、
フジデモにはそれすらないからです。
ネトウヨたちの
思考パターンから罵倒の言葉まで、
全てにデジャ・ヴを感じます。
こんなことに、新雑誌、
そしてそこに掲載する
全く新たな漫画の準備に
全力を上げているよしりん先生を
関わらせるわけにはいきません。
58歳にしてここまで新作の
創作意欲を燃やした漫画家は、
他には、58歳頃
「アイディアはバーゲンセールするほどある」
と言っていた手塚治虫しか、私は知りません。
そんなよしりん先生に、
15年前の作品の「リバイバル」を
させるわけにはいかないのです。
というわけで、
「ネトウヨ・ハンター」の称号、
謹んでお受けします。