今月発売の
「WiLL 9月号」 掲載の
『本家ゴーマニズム宣言』
「『原発即時停止』は
理性的要求である」
理性的要求である」
において、
重大な間違いが
ありましたので、
訂正致します。
P.182 の3コマ目 で、
スズキ自動車の会長が、
浜岡原発付近にある
工場の移転を検討している
というところで、
「工場の静岡県外への分散・移転を
進める方針を示した。」
となっていますが、
正しくは、
「静岡県内への分散・移転」
です
私がゲラチェックした段階では、
正しく「静岡県内」と
なっていたのですが、
編集部での校正の段階で
勘違いをし、「県外」と
してしまったそうです
企業経営者が、
工場の移転先を
「県内」 か 「県外」
とするかは、
とするかは、
意味合いが全く違います。
スズキの経営者は、
工場の移転先として、
「従業員の問題を考えれば、
県内が中心になる」
との考えを示しています。
つまり、雇用の悪化や、
自治体の税収減
という問題を考え、
「県内への移転」 なのです。
そもそも、
スズキ自動車の
工場や研究所などは
静岡県に集中的に
立地していて、
その多くが
沿岸部にあります。
スズキ会長は
「地震による津波や液状化現象、
原発事故などを想定すれば、
工場の再配置は経営者として
避けられない」 と述べ、
地震、津波、液状化、原発事故を
「四重苦」 と表現しました。
特に、浜岡原発から
約11キロの地点にある
相良工場は、
スズキの軽自動車と小型車の
エンジンを生産していて、
万一、原発事故が起きれば、
同社の自動車生産が
全面ストップしてしまうそうです
工場の再配置は、
経営者として避けられず、
絶対にやらなければならない。
しかし、移転には
数千億円程度()が
かかる見込みで、
静岡県中部地域の
産業界の多くが
同じようなリスクを
抱えていることを考えると、
工場移転に対しては、
国による支援が必要だと
訴えています。
そして、
国内での移転が難しくなると
海外に工場が出て行くケースが増え、
国内雇用の悪化に繋がる、
と懸念を示しています。
『本家ゴー宣』にも
描いているように、
スズキの会長は、
管首相の浜岡原発運転停止の
要請について、
「国の最高決定権者として
正しかったのではないか。
自分がもしそういう立場だったら、
同じようなことをしたと思う」
と理解を示しています。
つまり、
スズキの経営陣は、
原発停止による「電力不足」よりも
「原発事故」への危機感の方が
強いのです。
日本の経済界は、
「脱原発になったら、
電気料金が高くなり、
企業は海外に出て行き、
国内は空洞化する」
という主張が
圧倒的多数です。
そんな中、
原発停止を支持し、
その上で国内雇用を守れるよう
国の支援を要請する、
そんな経営者もいるんですね。
スズキの経営陣の皆様、
「県外移転」となっているのは、
あくまでも編集部のミスです。
小林よしのり本人は
「県内移転」 と正しく
認識しておりました。
単行本では訂正致します。