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高森明勅
2011.1.8 08:33

玄関の桜

例年、お歳暮に立派な桜の枝を頂く。

玄関に白磁の花瓶を据えて差しておくと丁度、新春を迎える頃から咲き始める。

で、この何日くらいが一番の見頃だ。

風情のある贈り物と、いつも感心する。

日本人にとって、花と言えば桜。

菊見とか梅見という言葉はあるが、桜見とは普通、言わない。

花見と言えば桜に決まっているからだ。

かなりへそ曲がりでも「花見に行こう」と誘われて、チューリップや向日葵を連想する人は、まずいないだろう。

神話に登場するコノハナノサクヤビメの名前も、桜の花が咲くのを意味している。

「さくら」という花の名前自体、「咲く」に接尾語のラを付けた語とする説がある(白川静氏『字訓』)。

花はどの花も咲くに決まっている。

でも桜だけがそれを名前にした。

ってことも、いかにもありそうだ。

今年最初の道場当日の明日あたり、玄関の桜は満開を迎えるかもしれない。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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