道場では毎回、アンケートを実施している。
基調講演や質疑応答などの各コーナーごとの感想や、今後取り上げて欲しいテーマなどを尋ねる。
この回収率が異常に高い。
私も色んな講演やシンポジウム、各種イベントを経験してきている。
でも、これほどアンケートの回収率が高い例は、知らない。この事実だけで、参加者(道場生)がいかに熱心に「共に公論を立ち上げよう」という我々の提起を受け止めてくれているかを、知ることが出来る。
しかも、その回答が半端ではない。A4の用紙一杯にビッシリ書き込む人が殆ど。
表面だけでは書ききれなくて、裏面に迄書いているケースもある。
手書きだから、書き手の興奮や熱意がダイレクトに伝わって来る。
道場の度に、このアンケートを読むのが楽しみ。当日、アンケートが回収されて控え室に届けられると、小林さんをはじめ師範の皆さん大袈裟でなく、貪るように読んでいる。
道場後に収録する「語らいタイム」で極力、アンケートの内容を踏まえた話し合いをしようとされているのだ。
皆さん真面目で誠実。
私は、楽しみは後にとっておくタイプでもないけど、じっくり読みたい気持ちが強いので、後日、コピーを送って頂いた時に読む。
在宅中、原稿を書いたり、調べものをしている時に届いたりすると、原稿や調べものを中断しても、全員分を一気に読んでしまう。
私が、ここはしっかり受け止めて欲しいなと思っていたところを、ガッチリつかまえてくれていたりすると、嬉しくて有頂天になってしまったり。
いやいやそれは誤解だぞ、とやや肩透かしをくらう気分になっても、それもまた次回への貴重な糧になる。
感想が画一的でなく、多様多彩なのが、いい。
飾らない本音を、自分の言葉で書こうとしているから。
名前を書いていなくても、回を重ねて参加し、アンケートを出してくれていると、筆跡で同一人物と分かるようになる。
で、その内容がぐんぐん良くなっている場合がある。
そんな時って、訳もなく嬉しい。アンケートは、私が道場に参加する楽しみの、大きな一つになっている。
他の師範の皆さんも、きっとそうじゃないかな。