よしりん先生は今、
ホテルに篭って読書しています
自宅では
クーラーを入れると寒くなって
切ると暑くなって
入れたり切ったりで、
適温にならないのだそうです
しかも連絡があちこちから入って集中できないので、
どうしても読まなければならない本がたまったら、
ホテルに篭ってしまいます
その期間で何冊も猛烈に読むのです。
その時間を捻出するためにも苦労していて、
どんどんコンテを描き溜めて、
スタッフのペン入れが、
絶対追いつかない状況にしてから篭ります
よしりん先生は
宮城さんや、高森さんの環境が
羨ましくてたまらないそうです
「本を読んで研究することが仕事なんて、
貴族みたいだな。」
と、いつも言ってます
漫画家は肉体労働です
コンテを描く間・・・
ペン入れする間・・・
ただ朝から深夜まで、
椅子に座って机にかじりついてるだけで、
その間知識を全然仕入れられないのです
「単純労働で脳がひまでひまで苦しい」
と、いつもこぼして、電話してきます
もちろん私は、
なるべく他愛ない話をと心掛けるのですが、
あまり饒舌じゃないし、
私も締め切り間際の
ゲラチェックの時などは忙しくて、
思わず心ここにあらずの
受け答えになっていて、
よしりん先生を
不機嫌にさせてしまうこともあります
「運動もせずに、足をまったく使わないから、
エコノミー症候群になって、
だるくて痛くてたまらない」
と、訴えます。
寝る時に足が痛くて眠れないそうです
「何歳までこんな忍耐が続くのかわからない」
といつも愚痴を言ってます
よしりん先生は最近iPadを買ったのですが、
先日私のところにそれを持ってきて・・・
「ホテルに篭るからメール受信できるようにして」
と頼んできました
お望みどおりにしてあげたら、
よしりん先生、
得意げに書籍購入機能を操作してみせて、
ずらっと並んだ本を眺めて・・・
「引退したらこの本全部買って読むんだぁー」
と、見果てぬ夢を思い描いて
ニヤニヤしています
うちのスタッフは
先生を引退させる気など、
さらさらありません
私だって、よしりん先生は
まだ20年はいけると見ています
できればペンを持ったまま
パタッと息絶えてほしい
iPadを買っても、結局忙しくて、
思う存分、本を買って読むことすら
できないんですよね・・・
なんだか私は泣けてきました
自分の新刊が出ても、
書店に行く時間すらない先生・・・
そんな先生のために、
私が撮ってきた写真です
元気出してっ