先に見たように、旧宮家系国民男子の皇籍取得によって男系限定を維持するのは、現実的にはなかなか困難なようだ。
しかも、さらにこんな困難さが加わる。
それは、新たに皇族になって頂くのであれば当然、ただご本人が「希望している」とか「覚悟を持った」だけで、無条件に皇籍を取得できるという話にはならないーーということ。
竹田恒秦氏も「私自身、自分は皇族に復帰する人物として相応しくないと思っている」(前出)と述べておられるように(それが謙遜か事実かはともかく)、皇室の尊厳を担うに足る資質や経歴などの条件をクリアしていることが、欠かせない。
この点も考慮すると、4、5の宮家を新しく確保するのは一層、難しいと言うほかない。
その上で、もし4、5の宮家をめでたく一旦は確保できたとしても、その数を以後も「つねに」維持するのは至難だ。
(つづく)