またぞろ、厚顔にも近来の駄文を披露する。
「現実に民主主義が機能するには、それを支える社会的な基盤が不可欠だ。前提として、国民全体のゆるやかな社会的『統合』がなければならない。
そうでないと、ひとたび権力の座についた政治勢力が、国内の分裂を克服すべく専制支配に乗り出すのは、ほとんど避けがたい。その際、もっとも通りのいい看板として『民主主義』が利用されることになる。
だから民主主義の基礎は社会のゆるやかな統合であって、そのような条件は、むしろ安定した君主制を維持する国ほどよく備えているという現実がある」
(「自衛隊に『歴史観・国家観』は必要なのか」『WiLL』5月号)
これは、防衛省統合幕僚学校の「歴史観・国家観」講座が廃止になったことに憤慨して書いた文章の一節。