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高森明勅
2010.5.2 09:27

近時拙稿抜粋

近頃書いた駄文から一、二引用してみよう。

「三権分立も、民意の不完全な反映という現実を前提に、特定の統治機関に『全権を付与』しない工夫だし、我が国の場合、三権より上位に『国政に関する機能を有しない』(憲法第四条)天皇を設けている。

この仕組みも、権力の暴走を抑制する知恵の独自な形である。

ただし、憲法上のこの仕組みが現実に機能するためには、天皇の地位に伴う『尊厳』が担保されていなければならない」
(「天皇を政治利用 小沢幹事長のいびつな天皇観」『WiLL4月号)

「皇位は『皇統に属する皇族』が継承する。この原則による危機打開こそ、陛下の御憂念を晴らす殆ど唯一の方途ではあるまいか」(「皇統の危機をいかに打開するか」『伝統と革新』創刊号)

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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