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大須賀淳
2025.2.9 21:23その他ニュース

「所有される屈辱」を慰撫するための「2600年」

トランプ米大統領がイスラエルのネタニヤフ首相との会談でガザ地区について「そこに住む220万人のパレスチナ人をエジプトやヨルダンなどに移住させ、アメリカが所有し、責任を負う」(原文:President Trump declared that the US should seize control of the Gaza Strip and permanently remove its 2.2 million Palestinian inhabitants to resettlement in places such as Egypt and Jordan.The US would “own it and be responsible”)と発言した事が物議を醸しています。

 

私には「いかにもトランプらしい(炎上まで見越した)トンデモ発言」と感じますが、保守を自称するくせに対米従属ポチな御仁達は、もしかして内心「アメリカ様に所有して頂けるなんて裏山鹿〜!!」とマゾヒスティックに打ち震えているのではないでしょうか。

 

日本人は日本から移住させられてはいませんが、本当に「所有されていない!」と言えるのかどうか、だんだん不安になってきます。

 

対米従属ポチ層と皇位の男系男子固執論者はかなり重なりますが、そうした連中は「2600年」などの「数値」で皇室の偉大さを語るのが大好きです。これって、自ら尻尾を振っているくせに、内心で感じている「所有される屈辱」を慰撫するための、せめてものマウンティング材料なのかもしれないですね。

 

だけど、そんな具体的な数字によりかかるほど、物理的な側面から突っ込まれ、皇室の「本当の価値」を大きく損ないかねません。

 

Y染色体の珍説もそうですが、奴ら共産主義大嫌い(実際は、あんまりわかってなくて「共産党を罵倒するのが保守」というセオリーを理由も考えずに実行しているだけ)なくせに、妙に考え方が唯物論的なんですよね。不思議。

 

神話からなだらかに繋がる国柄と、天皇・皇室と国民の関係性といった精神的なものこそが、日本が「所有」されないために最も大切な要素です。

 

明治に欧米列強との「マウント合戦」の中で設定された「男系男子限定」という観念を、矮小な私心の慰撫に濫用し続けたら、日本の「強さ」の源泉だった精神性がどんどん崩壊してしまい、いつか容易く「所有」されてしまうかもしれません。

 

その時は「ポチ列島」とでもネーミングされるんでしょうか。

大須賀淳

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