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笹幸恵
2024.12.17 19:57皇統問題

女性蔑視が脳髄まで染みこんだ八幡和郎の軽薄さ。

小室夫妻をバッシングしていた八幡和郎が、
今度は皇位継承についてまた無責任かつ薄っぺらな意見を述べている。

国連勧告に従っても「愛子天皇」は実現しない…
「悠仁さまより愛子さま」派が知らない国際的皇位継承ルール
https://news.yahoo.co.jp/articles/d89f9e370a6a59cb89224a475916195f88c94e0c?page=1



まず国連女子差別撤廃委員会の皇室典範改正勧告について、
「国連のさほど重要でもない機関の勧告などたいした話ではない」
「本来の目的から外れた越権行為」
などとディスり、葛城奈海の「祭祀王」発言も
「意義がある」と評価(!)


そしてこう述べる。

この勧告に従ったとしても、悠仁さままでの継承に影響はなく、
「愛子天皇」が実現することはない。
悠仁さまの第一子が女子だったときどうするかの話だ。


えええ!?
悠仁さま、まだご結婚もされてませんが!?
結婚、妃の出産が前提って、ノーテンキすぎじゃない!?
本当に皇位継承問題が切実だってこと、わかってる!?
で、八幡がそのように断言する理由はこちら。

1990年代以降、ヨーロッパの王位継承の男女差別撤廃は進んだが、
新たな原則は「制度改正以降に生まれた子にのみ適用」だから。


全くこじつけでしかない。
それぞれの国に、それぞれの事情がある。
スウェーデンでは王子誕生後に、性別関係なく長子優先となった。
八幡はこれを「例外」などと称しているが、バカすぎる。
それぞれの国がそれぞれの事情によって決めたことの
何よりの現れではないか。
むしろ物心つかない赤ん坊のときの制度変更ならOKと言いたいなら、
平成17年有識者会議の報告書(女性・女系を容認)を握りつぶした
安倍晋三を批判しなければ筋が通らない。
悠仁さまご誕生の前に、「今後、皇室に男子がご誕生になることも含め」て、
検討した報告書だ。自分たちで先延ばしにしておいて
何を言っているのか。厚顔無恥とはこのことだ。


さらに中盤では、女帝はつなぎだったと強弁している。

「女性がつなぎで即位したことと、
天皇として実力があったのは矛盾しない」


初めて「天皇」を名乗ったこと(持統天皇のことを言いたいのだろう)についても、
「即天武后の夫である高宗の使っていた称号を、
当時日本で用いられていた『すめらぎ』の漢語訳として採用したもの」
などと、ワケのわからんいちゃもんをつけている。
どうしても男の実績にしたいのか?
高宗は則天武后の尻に敷かれていたようですが?

また勝手に30歳の原則などとルールを設定し、
男子がその年齢になるまで女が中継ぎの役目を果たしたとし、
その例外を「ルールが破られた」だの「タブーが破られた」などと記している。

あのね、後世の後知恵で勝手に原則だのルールだのを作りなさんな。
男系男子の概念もない時代、そんなアホらしいルールより、
臣下を従えることのできる人物は誰か?といった、
もっとシビアな現実があったとみるほうが自然だろう。
八幡の歴史観は「見たいものを見たいように見ている」でしかない。

女帝の力をとにかく軽視したい八幡、
その根底にあるのは女性蔑視以外何ものでもないが、
付け足したようにこう述べている。

「ともかく、皇位継承の安直なルール変更は、
世界史でも内戦を引き起こしたり、国家の崩壊につながったりしてきた。
もし、変更するなら、慎重に時間をかけて、大部分の国民の納得を得るべきだ」


出た、お決まりの先送り発言。
「大部分の国民の納得」は得ている。
一体いつまで時間をかければ気が済むのか。
いい加減、自分の保身のために先送りしているだけだと気づけ。


バカはこの程度で済むかと思ったら、最後にもっと
度外れたバカっぷりを発揮。


(女性宮家の夫の身分について)
「女性皇族本人のみが皇族である案だと、
妻は皇族、夫は一般人と家族内で身分が違うことになり
困るという意見があるが、愛子さまや佳子さまと結婚したら
自分も皇族にならねばならない状況と比べたら、
一般人のままでいられるほうが希望者が多いに決まっている」


驚くべき軽薄さ。これが八幡の本性だ。
身分が異なることに起因する不便やリスクなど、
1ミクロンも考えていない。
そもそも「一般人のほうが気楽でいいもんね」などという阿呆が
女性皇族の夫になるのか?
それでいいと本気で思っているのだとしたら、
あまりにも女を軽んじている。
それでも男か!!!



ついでに言っとく。

「私は旧宮家を念頭においた男系論だけでも、女系論だけでも、
皇位継承候補の安定的な確保に十分な数は難しく、
両にらみであるべきという現実的な考えだ」


最後はリアリストであるかのように自己アピールしているが、
女系論なんてどこにもない。あるのは双系、「性別関係なく」だ。

オンライン記事にしては随分と長く綴っているが、
読了後、八幡に言いたいのは、

「で、なんで女はダメなの?」

ただこれだけ。
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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