ここ数日猛批判を浴びている、松原仁・衆議院議員の夕刊フジ記事およびXへのポスト。
私は非常に不思議に思います。
この人は北朝鮮による拉致問題へ熱心に取り組んでいるようですが、それでありながら、日本を「北朝鮮と同じならず者国家」にしたいのでしょうか?
北朝鮮がならず者国家なのは、拉致や核開発といった蛮行や、独裁である事だけが理由ではありません。
最大の理由は、約束事を守り、誠実に対処する事での信頼関係を結べない相手であるからです。
拉致問題においても、北朝鮮は手前の勝手な言い分で交渉のテーブルをひっくりかえす行為を繰り返しているはずです。
40年も前に批准した女子差別撤廃条約に基づく勧告を、政府や国会議員が勝手な言い分で反故にしようとする日本の姿は、第三者から見れば、北朝鮮が行っているのと同じ、信義にもとる行動と映るはずです。
「愛国」的な看板をかかげながら、その行動は日本や皇室に泥を塗り、国際的な評価を貶める事につながっています。
さて、私は松原議員に問いたい。
少しでも創造力が働けば、貴殿のような振る舞いにより、天皇陛下が「因習の象徴」のように見られてしまうのでは?という懸念が働くはずです。
そうした思いが全く感じられない貴殿の放言は、国や皇室への思いに立脚したものではなく、自らの政治家としての支援基盤に向けたポジショントークではないですか?
具体的に言えば、式典で度々貴殿がスピーチを行うなど深いつながりを持つ日本会議や、その周辺・支持層に向けた言葉でしょう。
その言葉の先に、皇室はもとより、多くの国民への思いがあるとは、到底感じられない。
貴殿は、先の衆院選におけるNHKのアンケートで、女系天皇には「反対」としながらも、男尊女卑の本音が露呈してしまう事を避けてか、女性天皇については「回答しない」という、大変卑怯な方策をとっています。
私はこの種の卑怯な回答をした候補には、女性・女系反対を明確に言っている候補よりも憤っています。公に向けての考えの表明よりも、自分のイメージを取り繕う事を優先しているのですから。
これを読んだら、貴殿は立腹されるでしょうか?
私も、一国民として貴殿の言動・振る舞いに、同じく大変立腹しています。
国会議員として、誠意をもって事案にあたってください。