国連女性差別撤廃委員会が、皇位継承を男系男子に限る皇室典範は女性差別だとして改正を勧告したことについて、衆院議員・松原仁が文句を言ってるという記事が出てました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/cb81690d39db551c2cff49c9ec6a55cd75c1d4de
曰く
「極めて受け入れがたい。勧告を出す前に、その国の長い伝統や文化を踏まえて判断するべきだ」
曰く
「男系男子ということ自体に、大変長く存続してきたわが国の皇位継承の本質が含まれている。それが女性差別という概念で判断されることは全く容認できない」
曰く
「今回の勧告は内政干渉よりさらに重大で、長きにわたって続いてきた日本民族への干渉といえる。皇位の男系継承は天皇の正統性の根拠であり、これが崩れるならば日本の国家の骨格の否定につながる」
曰く
「政府は外交力の欠落があったのではないかと深く反省するべきだ。日本の国の長い歴史風土を諸外国に知ってもらうことは極めて重要だ」
そしてさらに、石破茂が首相就任前に「女系天皇の議論を排除すべきでない」と言及したことに触れ、
「そうした言動が今回の勧告を出される隙につながったのではないか」
と言ったそうです。
バカすぎて、どっから手を付けたらいいのやら、途方に暮れてしまいます。
松原にとっては男系男子こそが伝統、男系男子こそが皇位継承の本質、天皇の正当性の根拠、男系男子こそが日本国家の骨格らしいです。
狂っているとしか言いようがありません。
カルトそのものです。
日本で初めて「天皇」という君主号を用いたのは女帝・推古天皇。
「日本」という国号を制定し、伊勢神宮の式年遷宮や大嘗祭を始めたのも女帝・持統天皇。
日本の国家の骨格は女帝が作ったという歴史など、松原は知りもしないのでしょう。
しかも松原は、この勧告が「女性差別撤廃条約」に基づくものだということすら知らないようです。
誰も、そんなに長くもない条約の本文すら読んでいないようですが、条約は「あらゆる分野において」「あらゆる形態の差別を撤廃する」ことを求めているのであって、「その国の長い伝統や文化を踏まえて判断するべき」だなんて留保はどこにも記されていません。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/josi/3b_001.html
日本はこの条約を批准しており、委員会は全ての締約国に対して行っているものと同様の審査を日本に対しても行い、勧告を出したにすぎません。
もちろん、石破が「女系天皇の議論を排除すべきでない」と言ったからそこにつけ込んだなんてことはありえません。
勧告が不服なら、条約を脱退するしかないのです。
松原は、なぜそう主張しないのでしょうか?
松原は歴史も知らず、条約も知らず、何ひとつモノを知らず、その空っぽの頭の中に「男系男子継承こそが日本の骨格!」というカルト観念だけを詰め込んでいる生き物です。
こんなのが国際社会に向かって発言したら、日本の恥さらし以外の何物でもありません。
頼むから黙っててほしいものです。