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大須賀淳
2024.8.9 12:09その他ニュース

民主主義という「病い」の種類

9/14開催のオドレら正気か?LIVE「民主主義に希望があるのか?」にむけて、未読の方はぜひ事前に読んで頂きたいのが、よしりん先生の著作「民主主義という病い」。

 

私も特に愛読している一冊ですが、今回のイベントに向けて再読する中で

「民主主義が〝病い〟であるなら、実際の病気の種類になぞらえてみると面白いのでは?」

という考えが浮かびました。

 

まだ、ざざっと短時間で考えただけですが、いくつか記してみます。

 

●感染症

外部から侵入した存在によって機能が侵される=いわゆる「◯◯出羽守」的に、外来のイデオロギーを手放しで礼賛する事で、歴史や風土に根ざした国柄や文化が侵食されてしまう事に似ている。

 

ただし、「厳重な感染対策」(=鎖国など)で外部からの侵入を防ぐのは現実的ではない上に、外来の存在へ適度に曝露していないと「免疫」も鍛えられない。保守の姿勢とは、現実逃避のシャットアウトではなく、積極的な対峙による免疫機能の強化と言える。

 

●生活習慣病

糖分、脂質、アルコールなど、手軽に快楽を得られる物質を過剰摂取する事で身体を損なう=民主主義的な概念の「都合の良い部分」だけを暴食し、結果的に「公」の至る所に齟齬を生んでしまう。

 

病的なまでのアルコールや食物の接種は「緩慢な自殺」とも表現されるが、民主主義的な概念の濫用も、歴史と連続した感覚の欠如に起因して未来への想像力を持てない(=ニヒリズム)事に端を発する、社会の「緩慢な自殺」なのではないか。

 

●がん

変異した細胞が暴走的に異常増殖する=国家の内部から現れた、極端に先鋭化された思想が異常な勢いで広がり、全体を覆ってしまう。

 

ファシズムの台頭、独裁政権の樹立は民主主義体制の下でこそ発生する。これも感染症と同じく、異常な細胞の発生自体を完全に防ぐ事は不可能で、免疫(歴史に根ざした文化や常識)の働きが弱った時に「病気」として発現する。

 

●老衰

正確には「病い」では無いが、老化はあらゆる疾患の呼び水になり、個々の存在は「死」から逃れる事はできない。

 

チューブだらけの状態で個体を「延命」させる事に固執するか。それとも、次の世代へ継いで行く事こそが「生」そのものと考えるか。個々人の私的領域だけでなく、社会にも「死生観」は不可欠なはず。

 

 

このように、こじつけめいていながらも、不思議と腑に落ちる部分も色々と浮かんできました。

 

多くの人は年齢を重ねるにつれ健康や病気に関する関心が強くなりますが、熟成した社会を目指すには「民主主義という病い」への関心と考察も不可欠なのだと思います。

大須賀淳

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