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笹幸恵
2024.7.6 16:30皇統問題

ダイヤモンド社はなぜ名ばかり評論家を起用??

薄っぺらい。
誠に薄っぺらい。
論点をあちこちに広げている割に、
それぞれに対するコメントはXのつぶやきレベル。
それをパッチワークでつなげただけのダイヤモンドオンラインの記事。
↓ ↓ ↓
「愛子さまと佳子さまの結婚」を1人で邪魔している大物政治家の名前とは?

八幡和郎。眞子さん圭さんを散々バッシングし、
上から目線で皇室に説教してきた輩である。
自分は何でも知っている、有能であるという思い込みが
筆致からダダ漏れするタイプだ。

この記事は、皇位継承問題に関する各党の合意形成が
頓挫したのは、立憲民主党の野田議員が邪魔したせいだ、
という主旨で書かれている。

立憲民主党にあって「安定的な皇位継承に関する検討委員会」の
委員長として一人で成案を妨害したと批判されるのが
野田佳彦元首相である。
「単独残留」を否定し、配偶者や子どもも皇族にしろと要求し、
「旧皇族養子」は、希望者がいるか具体的に確認してから
制度を議論しろ、憲法上の疑義があると言い張った。

妨害だの、要求だの、言い張るだの、あたかも野田議員が
無理筋な話をゴリ押ししているかのような印象を与えているが、
野田さんの主張はごくごく真っ当だ。
八幡が理解できていないだけの話。
皇位継承問題が焦眉の急であることには同意だが、
だからといって、有識者会議が出した「単なる皇族数の確保」策で
お茶を濁して本質的な問題を先送りするわけにはいかない。
本質とは、皇位の安定的継承だ。
八幡にはそこが全く見えていない。

八幡は、女性皇族の配偶者が国民のままで
全然問題ないとする。その根拠はふたつ。
①国際結婚なら国籍が違ったままであることも多いから。
②配偶者は首相夫人のようなもので、好ましくない人物なら
公の場所に同行させなければよいから。

アホすぎる。
皇族と一般国民との結婚を、国際結婚と同一視する無知。
身分が異なることによって生じるさまざまな問題の一切を無視して、
皇族の配偶者を首相夫人と同一視する浅はかさ。
この人は、憲法も皇室典範もなーーーんにもわかっていない。
皇室に敬意なんて1ミリも持っていない。
そうでなければ、こんな自説を
恥ずかしげもなく繰り広げたりはしないだろう。
養子縁組にも賛成だから、君臣の別もわかっていない。

一部の専門家と称する人たちは、皇太子は空席だとかデマを流したり、
あたかも国会で議論されているのが、愛子天皇の是非だと印象操作をして、
一般国民に「蜃気楼(しんきろう)」を見せてあおり、
議論の進展を遅らせている。

これも全然違う。
皇太子が不在なのは事実である(皇嗣は皇太子ではない)。
直系なら愛子さましかいないのだから、蜃気楼でも何でもない。
議論の進展を遅らせているのは、男系男子を伝統とはき違えている人々が、
自説を疑う知性を一切持っていないがゆえだ。八幡のように。

挙げ句、天皇は、
「何ごとも好き嫌いなく、決められたときに決められたことを
要求される仕事だから」と、愛子さまを暗に不適格として
記事をまとめている。

天皇の仕事をこの程度にしか理解していない名ばかり評論家に、
ダイヤモンド社はなぜ記事を書かせたのか。疑問しかない。
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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