ファミリーマートの公式Xアカウントが投稿した画像に、素材販売サイトの未購入画像に入るウォーターマーク(透かし)が残っていたのが見つかり、ちょっとした騒ぎになりました。
これ自体は、ファミマや制作会社に故意や悪意があったとは、私は全く思っていません。内部でのデザイン確認のために、購入処理前の透かし入り画像を使うのは普通に認められている事ですし、今回はSNS運用の担当者が、単純なうっかりミスで最終版ではない画像を投稿してしまったんだと思います。
正直、気を付けてはいても、自分自身がやらかしても全く不思議はないミスなので、ちゃんと対応を行ってさえいれば「こんなの大きく責めてたら、世の中息苦しくてかなわん」といった類のもので、素材販売サービス側も問題にしないと思います。
ただ…この件について、ファミマが出したコメントに違和感がありました。
一部抜粋します(強調部分は筆者)
このたび、2024年7月2日(火)10時にファミリーマート公式X(@famima_now)から投稿した画像について「ウォーターマークがついているため著作権侵害にあたるのではないか」というご指摘をいただいております。
本投稿につきまして、掲載時点で適切に対応しており、著作権侵害には該当しないことを確認しております。
ご理解賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
いや、ウォーターマークがついた画像をSNSに載せちゃったのは、サービスの規約違反ですし著作権侵害です。ただ、権利者からの申告も無い上に、安全など重要な事柄に関わる事でも全く無いので、大多数の人は「取るに足らない」と思うであろう非常に軽微なミスであるという事です。
こんなの「軽く謝って済むこと」の代表例みたいなものですが、そこで「著作権侵害には該当しない」と事実に反する強弁をしちゃうと、その行いの方がはるかに問題です。
「謝ったら死ぬ病」の典型的な症状ですね。
きっと、コメントを書いた担当者も無理があると思っているでしょうが「大企業が〝違法行為〟をした」と大バッシングの標的にされる事を恐れて、こう言い張る事にしたのでしょうね。
「謝ったら死ぬ病」のそもそもの病因は「謝ったら殺される恐怖症」なのでしょう。
常識感覚で難なく不問に付されるレベルの「違法」への責めを恐れるあまり、道義の面ではるかに悖る事をしてしまうのは、皮肉以外の何物でもありません。
ガッチガチにコンプラ・ポリコレを徹底した末の社会なんて、絶対に道理や道義のほうが引っ込んで、不幸ばかりが増えると思うなあ。