週刊新潮の「性加害」記事が発端となった、サッカーの伊東純也選手は、女性側から刑事告訴されていたが、書類送検となり、どうやら不起訴になる見通しだという。被害を示す客観的な証拠がないらしい。
伊東選手を告訴した女性たちのほうもまた、虚偽告訴容疑で書類送検されており、事実とは異なる「証言」があったということのようだ。
週刊新潮のいい加減な記事のせいで、伊東選手は、この期間、所属するフランスのチームでは「推定無罪なのだから」とスタメン起用され続けてきたが、日本国内では、日本代表を下ろされ、スポンサー契約を打ち切られるなど、スポーツ選手としての生命を大きく削られてしまった。
一度、大々的に報じられてしまうと、イメージダウンは避けられない。
伊東選手は、女性に対して民事で損害賠償請求を起こしているそうだが、週刊新潮にも制裁があっていいレベルだと私は思う。
「被害者になったもん勝ち」、「有名人から被害を受けたと自称する人を見つけて、記事にしたもん勝ち」でいいわけがない。
同じスポーツだと、プロ野球の山川穂高選手が、知人女性への「性加害」を週刊文春に報じられたことがあった。
刑事告訴もされたが、結局、女性が行為の前にシャワーを浴びていたこと、別れたあとも普通にメッセージのやりとりをしていたことなどが明らかになり、山川選手は不起訴になった。
だが、当時所属していた西武ライオンズから、無期限出場停止処分を受けた。
結局「浮気して、妻にめちゃめちゃ怒られた」というだけの話だったのだ。女性側に婚約者がいて、自分の浮気をごまかすために壮大なウソをついたのではないかという話もある。
週刊文春の記事は、「女性がどれほどかわいそうな被害者か」を盛り上げ、ただただ山川選手のイメージを貶めるためのものだった。
その後、ソフトバンクの王貞治会長が「野球で生きていける力のある人が、その世界で生きられないことはあってはいけない」と言って、山川選手を迎え入れたことで、現在も活躍の場を得ている。
王貞治は、山川選手をかばったことで、相当な批判に晒された。
この事件は、女性がウソをついており、山川選手は不起訴。週刊文春は、自社の売り上げのために、超人気プロ野球選手の山川選手を選んで、貶める記事を書いたというのが結論なのに、イメージ回復は容易ではない。
目下、活躍の場を奪われている松本人志の件についても、一連の週刊文春の記事のなかで、被害を訴えていた女性が、「ほかの女性が強引に話をすすめたもので、自分は性被害を受けていない」というようなことを言い出しているらしい。
週刊誌の扇動するキャンセルカルチャーは、嘘のレトリックでどこまでも増長していく。いくら出版不況と言っても、週刊誌の売り上げを支えるために、無実の才能ある人を潰していいわけがない。