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大須賀淳
2024.6.5 22:41その他ニュース

私信としての「女性・女系天皇公認(性別を問わない直系長子優先の継承)の理由」

7/27(土)「愛子さましか勝たん!」の募集が開始された本日、出演者に私の名前が載っていたことで、もう30年近く、家族ぐるみでのお付き合いになる大先輩からご連絡を頂きました。

 

この方とは、「戦争論」が出た当時に色々語り合った事もありました。疑いなく深い愛国心を持たれていている方であり、なにより一人の人間として私はその方をとても慕っています。

 

ただ、おそらく(女性・女系天皇を公認し、性別を問わない直系長子優先の継承を基本とすべきという)私の皇位継承に関する意見とは合わないだろうなあとは感じており、お会いする機会があっても、正直それについての話題をあまり持ち出さないようにしていました(コロナ騒動に関する価値観まで、同じような「少数派」だったのに!)。

 

皇位継承の問題に関しては、多くの場合は面識のない「論敵」に対し、どうしても「論破」を主軸とした語りになっています。

 

しかし今回、メッセージのやりとりをする中で、女性・女系天皇に関する素朴な疑問をいただき、しっかりと人間関係や敬意がある方に丁寧に見解を述べる事は、公の議論につながるための大きな道筋になるのではと思い、ご本人の承諾を得た上で記事にしてみました。

 

以下、頂いた疑問に対する私の見解です。

 

Q.ひとつは、愛子内親王はそういうお気持ちがあるのかどうか。

 

もちろん、直接のご意向を述べる事が制度的に不可能な以上、愛子さまのご意思は推察する以上の事はできません。一方、愛子さまのご発言やお振る舞いなどからは、かなり早い段階から国民と自らの関係性について考えられ、また天皇・皇后両陛下のなさりようから多くのものを学ばれようとしている意思のようなものを、私は感じます。

 

もう既にご覧になっているかもしれませんが、特に愛子さまが中学生の頃にかかれた短編の物語からは(意識的、無意識的の両面を含んだ)聖域に育ち、(皇太子時代から含め)天皇陛下唯一のお子様という立場からしか生まれ得ないような、深い思いや精神性を抱かれていると感じます。

 

一点だけ、制度的な所を書くと、皇室典範の改正にあたっては、性別を問わない直系長子優先とした上で、親王、内親王共に、皇位継承順から(皇族会議の議決などを経た上で)自ら外れる選択肢を持っても良いのではと、個人的に考えます。

 

Q.二つ目は、愛子天皇まではいいとして、子供がお世継ぎになるとそれは女系になるんだが、それの何が問題かというのは色んな考えがあるとして、俺が最も危惧するのは、南北朝時代のように、日本人がまず確実に真っ二つに分断される事なんだよね。それに関してはどうかということ。

 

現実問題として、愛子さまのお子様が皇位継承された際に、例えば旧宮家系の男系子孫を「正統」とかつぐ政治勢力が登場するなどして、さらにそれが自衛隊の方面隊など武力までを掌握して「国内を分断」するといたような事が起こるでしょうか?私は、あまりに荒唐無稽だと思います。

 

むしろ、新聞社のアンケートでは9割が女性天皇容認(おそらく女性・女系の違いを徹底周知しても、それほど変わらないでしょう)という現状下で、例えば強烈な反日思想を持つ統一協会とつながりの深い言論人などが特に強固な男系男子絶対を唱えている場面が多く、その動きの方がダイレクトに「日本を分断・撹乱する」でしょう。

 

Q.3つ目は、それを我々庶民が考えたり、ましてや決めたりする事は俺は不敬だと思ってるんだけど、民主的に決めるのが良いという人達なんだろうか?ってこと。

 

私は究極的には、天皇陛下にお考えを仰ぎ、それに沿うのがベストと思っています。

 

しかし、現在の憲法下では皇族の皆様による一切の政治的発言が封じられ、天皇陛下ご自身も、憲法や議会の決定、国民の思いに沿われる事をとても重視されています。

 

表に出る限りの、天皇陛下並びに皇族の皆様のご発言やお振る舞いからは、少なくとも私は「祖先が皇族だった男系男子の国民を養子にして皇族数を増やす」という意思をお持ちとは思えません。

 

陛下や皇族の皆様に直接決めて頂くのが不可能なら(女系公認から男系のみまで)お考えに沿った選択肢を実現できる状況を作るのが、国民としての責任だと考えます。

 

Q.愛子天皇論を主張してる人達は、本当に天皇制に対しての愛情があっての事だろうか、という疑問。実はそこに反天皇制の意図が見え隠れしてると思う俺は考えすぎ?

 

正直、愛子さまの立太子〜即位を望むという意見の中にも、下手すると男系・女系といった以上の「意識差」があると思っています。

 

共産党は女性・女系支持ではあっても、本音は「どうでも良い」なのかもしれません。

 

一番憂慮しているのは、愛子さまを敬愛する発言をしていても、秋篠宮家や、上皇・上皇后陛下に対し、いいかげんなゴシップをもとにヘイトを投げかける層。こうした層は、「お題目」が一致するようでも、精神性の面では全く一致していないと思います。

 

私は、日本の国柄と文化、そこから生まれるあらゆる幸福を最良の形で次の世代へと受け渡したいと考え、その日本には、愛子さま、佳子さま、悠仁さま、他女王さまや、その皆様の配偶者・お子様たちが、精神性を引き継ぎながら、既に因習となってしまったものを変えて、新しい皇室を作られている事が不可欠だと考えます(過去の歴史・先例として記録されているものは、全てが「新義」だったはずです)。

 

そうした思いを共にできていると信じられる方々と共に、今回のイベントを始めとする様々な事を行っています。

 

7/27に開催される「愛子さましか勝たん!」は、一定の政治的イデオロギーを持つ層の決起集会ではなく、出演・運営側も、観客も全ての人から発せられる、「皇室(のある日本の未来)へのラブレター」だと思っています。

 

もしご都合があえば、ぜひ会場で体験して頂けたらとても嬉しいです!

 

以上、極めて公的な私信でした。

大須賀淳

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