昔のギャグ漫画だった蓋の開いたマンホールに落ちていたであろうレベルで、道を歩いている時もずーっと「活躍」という言葉について考えています。
活躍ってなんだろう?
熟語を分解してまず「活」という字に着目すると、今度は「生きる」と「活きる」についての思案が止まりません。
「生きる」は多義で使われるものの、個々の身体にまつわる事柄を恒常的に保つ事のニュアンスで使われる場合が多い語です。これは言わば、一個人単体の状態についての概念です。
一方「活きる」は、生命が深刻な危機にさらされていない状態を前提に、その人の持つ能力や特性が良い形で発揮されている状態を指します。「活きる」ためには、他者や社会といった人為的な領域でも、大自然の環境などの中においても、どちらにせよ「外部との関係性」によって初めて成立します。
次に「躍」。「躍る」とした場合、(決まった振り付けを演じるというニュアンスの強い)「踊る」よりも、沸き起こる(主にポジティブな)感情や衝動をストレートかつ即興的に表現する、エモーショナルな印象があります。「跳躍」として捉えた場合、物理的なジャンプはもちろん、精神的な意味合いでは、未来への希望に裏打ちされた果敢なる挑戦という意味合いも含まれるでしょう。
これらを踏まえると、女性が遭遇する困難も、いくつかの種類に分ける事が可能です。
●「生きる」事を阻害される
これはDVであったり、強盗やレイプといった暴力による被害で、現実として腕力で上回る男性が加害者となるケースが多数を占めます。真っ先に対策されるべき事ですが、個々の事案の状況を精査すること無く、女性を「絶対弱者」扱いしてしまうと、冤罪に悪用されるなどの危険もはらんでいます。
●「活きる」事を阻害される
これは、職業・社会活動上での差別から、例えば「嫁姑問題」のような、同性ならではの諍いも含まれるでしょう。おそらく、5/26のDOJOに限らず「女性の活躍」について議論するといった場合、このレイヤーに関する事柄が最も多くなると思います。
●「躍る」事を阻害される
これは抽象的ですが、実は一番奥深く、生半可な法整備や啓蒙では対応できない部分です。
例えば、男である私からの視点では、女性にしかできない「子供を産む」という事は、未来を作る生命の躍動の最たるものと憧れに近い感情も持っています。
一方、「生きる」事そのものがギリギリだった時代の方が子供は数多く生まれ、より「活きる」状況が整備されるにつれ少子化が進むという現象を見ると、一番理想的な「活躍」とはどんな状態を指すのだろう?と混乱が生じてきます。
「活」はまだ具体的に考えやすいけど、「躍」には考えるほど迷路に迷い込んで行くような不可思議さが存在する。
上記はかなり色々な要素を省いて単純化した上で、自分の中で全く答えの出ていない状態を表したものですが、DOJOの議論の中で何か考えを進めるヒントが得られたり、もしかしたら更に思案するテーマが増える可能性もありますが(笑)どちらにせよ、色々な方の言葉にふれて自分の中にどんな変化が生じるか、とても楽しみです!
ゴー宣DOJO in大阪、両日とも締切は明日!ぜひ、あらゆる人の想いや思考が渦巻く現場の空気ごと、会場で体感してください!
【1日目】 5/25(土)ゴー宣DOJO in大阪
「週刊文春を糾弾せよ!」
【2日目】 5/26(日)ゴー宣DOJO in大阪
「女性活躍とは何か?」