ゴー宣DOJO

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泉美木蘭
2024.4.24 11:40

人権カルト、理性カルトへの対抗

福岡に帰ってきた…けど、この数日間で自宅の工事をしていて、今日の夕方までまだ部屋には入れないらしく、中洲のホテルに籠城中。

名古屋での「ゴー宣DOJO」は、ものすごく面白かった。
1つの作品を題材にして、参加者それぞれが自分の感覚から考えたことを話し、そこから縦横無尽に思考が派生していき、つながっていくところ、登壇者も会場参加者も、ともに車座になって議論しているような感覚が生まれていたところが、とてもよかった。
私がはじめてDOJOに参加しはじめた頃の雰囲気にも近かった。
わくわくする集まりになっていると思う。
 
長い歴史のある国に生まれながら、それを自分の知らないところでぶった切られて、「ぶった切られているという事実」すら知らずに、根無し草のようにふ~わふわ……。
そこへやってきた「舶来の外国人様」にやかましく言われると、途端にびびりあがって、言い返す言葉もなく、あっさり感化されてしまう。
自分たちの歴史から派生したはずの文化を、自分たちの手で「鬼畜の所業でありました」と言ってキャンセルしてしまうこと、それは「日本人らしい日本人」を絶滅させる行為に与することであり、「日本人」の集団自殺でもあるのだと思う。
  
知識を頭に入れるための勉強も大事なのだけど、日々の経験から知ってきたこと、自分の感性として染み込んでいるものに、意識的に血を通わせて物事を捉えるようになって、はじめて学んだ知識が意味を持つようになるとも思う。
「人権カルト」は「理性カルト」とも言い換えられるだろう。
それに吸い込まれて自分を見失わないための方法は、日本人としての自分を作り上げている部分に血を通わせる、その訓練を続けることなんだと思う。
 
私は、目下、なにかを見聞・論考するときは、歴史をもっと掘り下げて取り込んでいかなきゃいけないなと反省したりした。もちろん歴史って、明治のことではなくね。

名古屋は万事抜かりなく設営していただいた上に、後夜祭が企画盛りだくさんでやたら楽しかった。
以前から話してみたいと思っていた人、はじめてDOJOに参加したという人たちと話せて、いい時間だった。ありがとうございました。
次の大阪DOJOは、これまた刺激的で、結構ドキドキ……で、楽しみ!

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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